「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

熱戦ダービーで掴んだ勝点1。ゴールレスを生んだ攻守両面を振り返る。【J2第30節 水戸ホーリーホック戦 レビュー】(21.9.19)

2021明治安田生命J2リーグ第30節

2021年9月18日18時キックオフ カンセキスタジアムとちぎ

入場者数 2,676人

栃木SC 0-0 水戸ホーリーホック

(前半0-0、後半0-0)

得点者:

天候 雨
気温 23.6℃
湿度 90
ピッチ 水含み

<スターティングメンバー>

GK 50 オビ パウエル オビンナ
DF 33 黒﨑 隼人
DF 5 柳 育崇
DF 36 乾 大知
MF 49 溝渕 雄志
MF 14 西谷 優希
MF 25 佐藤 祥
MF 44 谷内田 哲平
FW 31 豊田 陽平
FW 34 有馬 幸太郎
FW 32 畑 潤基

控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 20 三國 ケネディエブス
MF 10 森 俊貴
MF 23 植田 啓太
MF 41 松本 凪生
FW 19 大島 康樹
FW 29 矢野 貴章

63分 谷内田→森
63分 有馬→矢野
79分 畑→大島
90+5分 西谷→松本

 

▼決め切れるかどうかだった熱戦

試合映像を見返すと、田坂監督が試合直後に言及しているように栃木の決定的なシュートの方が若干多い。

後半だけでも71分の豊田のポスト直撃弾、83分の大島のヘディングシュート、後半アディショナルタイムに黒﨑がインサイドで合わせたシュート。

対する水戸は88分に中山が合わせた決定的なボレーがあるが、それ以外に決定的なシーンに至っている本数は意外にも少ない。未然に栃木が防げていたからだ。

試合終盤には水戸のカウンターだったり一発背後のボールだったりから決定的なシーンを作られそうになるのだが、最終ラインの素早い帰陣だったりGKオビの果敢な飛び出しだったりでタイトに対応できていた。

そうなっていたのは後半の途中に森や矢野、大島を前線に投入したことで前から奪いに行こうとする圧力が高まっていたから。

「前から奪おうとすれば背後を突かれるリスクはある。ただ、恐れずに前から行こうという共有はありました」(西谷)

栃木には1点を奪い切って勝とうとする明確な意思があったが、水戸は水戸で栃木の攻撃終わりを狙って相手GKがクイックスローでカウンターを仕掛けるなど鋭く背後を何度も狙ってきていたので、栃木の有効な攻撃が断続的には続かずに自陣への撤退を余儀なくされていた側面がある。

それは互いの力を出し合っていたからそうなったということだ。ホームで勝点1を狙いにいったわけではないので、敵将の試合後のコメントは残念極まりない。熱戦の好ゲームの最後に水を差した。詳細には触れないので各自ご確認くださいませ。

 

前半は序盤から水戸がシンプルに栃木が前に掛かったときにすかさずサイドバックの背後を狙って前で起点を作ったり、ボールを失った瞬間にはゲーゲンプレス的なボール奪取の圧力を高めてきたりしたため、栃木の選手たちが奪ったボールを前に運ぶ余裕が持てないまま時計の針が進んでいた。

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