「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

堅守という栃木らしさが初の2対0をひねり出す。【J2第24節 モンテディオ山形戦 レビュー】(22.7.3)

2022明治安田生命J2リーグ第24節

2022年7月2日19時キックオフ NDソフトスタジアム山形

入場者数 6,431人

モンテディオ山形 0-2 栃木SC

(前半0-1、後半0-1)

得点者:2分 黒﨑隼人(栃木)、81分 西谷優希(栃木)

天候 晴
気温 30.1℃
湿度 54
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 1 川田 修平
DF 3 黒﨑 隼人
DF 35 鈴木 海音
DF 15 大谷 尚輝
DF 18 大森 渚生
MF 14 谷内田 哲平
MF 10 森 俊貴
MF 24 神戸 康輔
MF 30 福森 健太
FW 37 根本 凌
FW 29 矢野 貴章
控えメンバー
GK 41 藤田 和輝
DF 22 小野寺 健也
MF 23 植田 啓太
MF 4 佐藤 祥
MF 7 西谷 優希
FW 19 大島 康樹
FW 21 トカチ

61分 谷内田→西谷
61分 神戸→佐藤
72分 福森→大島
72分 根本→植田
83分 森→小野寺

 

 

▼ボールを持たれる展開もDF陣が前で潰せた

声出し応援が限定的に解禁された試合。栃木サポータ―が奏でるチャントに懐かしさを覚えながらピッチに目を落としていた。

開始早々、電光石火の黒﨑の先制ゴールによるリードをキープしながら、やがて後半の半ばを過ぎた頃、これはもう2点目を奪えれば勝負ありだ、という感覚になっていた。

今季何度か見ている光景だった。6試合前に勝利した町田にも植田の先制ゴール、その1本のシュートで勝っている。やはり相手がボールを握り続けていたが、決定的なシュートは打たせなかった。

山形にもほぼ決定的なシュートを打たせていなかった。相手はデラトーレや藤本佳希といったストライカーがケガで離脱しており、その影響は多分にあったように思える。クラモフスキー監督が「ゲームは我々が支配できていた。だが相手ゴール前でのキレを欠いた」と振り返っているとおりだ。山形に藤本がいれば、栃木のDFラインと駆け引きをされ、一発背後のボールを引き出されるなど厄介だっただろうが、そうしたベクトルのボールもほぼなかったので、栃木の守備陣からすれば”中に入ってくるボールを前向きで狙える守りやすい展開になっていた。

黒﨑もこう振り返っている。

「相手が入れてくるボールに対し、鈴木選手も大谷選手も非常によく潰しに行けていたし、集中できていたと思います。ただ、奪った後のボールをチームとして展開できないと苦しくなるし、課題が残ったと思います」

ボールは奪えていたが、奪った後のボールロストが非常に多く、前線の2トップも収まりが悪く、相手にボールを保持され続ける苦しい展開になっていた。とはいえ、栃木の守備ブロックが破綻する気配もまるでなかった。

 

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