無料記事:戦術メニューは午前のみ、様々な組み合わせをトライ【島崎英純・沖縄キャンプレポート第6日】(2016/1/23)

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悪天候により午前に実践メニュー、午後はホテルで

浦和レッズは、沖縄キャンプ6日目の今日も沖縄県島尻郡八重瀬町の東風平運動公園サッカー場でトレーニングを行った。

この日の沖縄地方の天気予報はあいにくの雨。朝から霧雨が降り注ぎ、風も強く、気温も平年を下回る16度前後と、トレーニングには不向きな天候となってしまった。また9時30分から始まった練習後には時折激しい雨足となる悪条件で、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督はこの後の天候も回復が見込めないと判断し、午前の練習で実践メニューのミニゲームを実施し、午後はホテル内でのトレーニングに切り替えることを決断した。

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その結果、午前の練習は約2時間と長く、かつ熱のこもった質の高い内容となった。鳥かご、サーキットトレーニングをこなした後、選手は以下の2チームに分かれてハーフコートのミニゲームを実施した。

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前日練習で実践した工夫も見られた

昨日の練習で足に違和感を覚えて途中離脱した青木拓矢は本日の練習に参加せず、ホテルでリハビリを行った。今後も経過を観察する予定とのことだ。

その他のメンバーは以上の陣容に分かれて10時30分から11時20分までの50分間、2回のインターバルを挟んで真剣なプレーを続けた。ペトロヴィッチ監督は選手に前への意識を徹底して植え付け、バックライン、ボランチらから前線トライアングルへのクサビパスを終始要求した。

選手もそれに応えて流麗なパターン攻撃からゴールを連発。浦和のチームコンセプトである連動した攻撃構築を繰り返し、今一度チーム全体の共通理解に務めた。また、昨日の練習で実施した、最前線でのポストワークを彷彿とさせる素晴らしいプレーもあった。

Bチームの左ストッパー・橋本和が突如最前線へ走り込んでパスを要求すると、リベロの永田充からピンポイントのロングフィードが供給される。橋本がそのパスを受けてボールを落とし、最後は1トップのズラタンが鮮やかにフィニッシュ。その瞬間、ペトロヴィッチ監督から「ブラーボ!」という大きな声が飛んだ。

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様々な組み合わせをトライ

また、チームはインターバルを挟むごとに前線トライアングルのユニットと後方の陣容を入れ替えた。例を挙げると、Aチームのズラタン、武藤雄樹、高木俊幸のユニットがインターバルを挟んだ後にBチームへ入り、興梠慎三、李忠成、石原直樹のユニットがAチームへ入るといった具合である。

今回のキャンプでは前線トライアングルの組み合わせが日替わりで変わっており、どんなユニットでも円滑な攻撃が繰り出せるよう、訓練を重ねている。この手法は昨季のキャンプでも見られたもので、今後もトレーニングマッチなどで様々な組み合わせが試され、公式戦に向けて陣容の模索が続けられるだろう。

約2時間に及んだ午前練習は11時20分に終了した。練習終了直後から風雨が強くなり、午後練習はグラウンドではなくホテルでの室内調整に変更されたことが正式に発表された。

チームは明日の9時30分から午前練習を実施し、午後は15時から海邦銀行SCと、今キャンプ初となるトレーニングマッチを行う予定だ。

(了)

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