無料記事:変則11対11で攻守の戦術訓練 浦和レッズ・鹿児島キャンプレポート第16日(2016/2/15)

ACLの公式球で練習を

浦和レッズは鹿児島・指宿キャンプ16日目の今日15日、鹿児島県・指宿市の指宿いわさきホテル内サッカー場でトレーニングを実施した。

午前中は朝の気温が5℃程度と寒さが厳しく、練習が始まる9時30分ごろには晴れ間が覗くこともあったがそれも束の間、強い風とほんの少しとはいえ時折り雨もぱらつき、昨日よりもさらに厳しい寒さとなった。この日は浦和のパートナー(スポンサー)であるセレモニーの会長もトレーニングを見学。練習前には会長からのご挨拶もあった。

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)開幕まであと9日となり、この日の練習からボールをACLの公式球に変更。槙野智章は「少し重い」と感じたようだが、「感触は良いと言っている選手も結構いた」ようだ。

トレーニングはいつものようにアップから鳥かご、パスワークを行い、縦を約60mにしたグリッドで変則11対11が行われた。負傷している加賀健一と興梠慎三は引き続き別メニュー。興梠は明日の蔚山現代戦を欠場することを明言。加賀も欠場は確定的だ。また、武藤雄樹もこの日は別メニュー。ただ、自ら申し出たものではなくペトロヴィッチ監督から疲労を考慮されたことによるもののようで、武藤は「体がキツかった部分がある」としながらも「休んだ分、明日は走らないといけない」と気を引き締めて直していた。変則11対11のチームの組み分けは以下の通りだ。

攻撃と守備のキーポイントを意識

 

 

便宜上、このようにしたが、実際には自陣にはボランチとDFライン、敵陣にワイドと1トップ2シャドーが入る形でそれぞれの陣内で5対5になる形。攻撃陣は通常の並びだが、守備の際の自陣にはAチームが右からイリッチ、柏木陽介、槙野智章、阿部雄樹、森脇良太の順で一列に並ぶ形になり、Bチームは右から遠藤航、那須大亮、永田充、青木拓矢、橋本和という形になった。

攻撃では基本的に5対5だが、自陣から敵陣へ縦パスが入った際には1人が攻撃参加して6対5の形になる。その際、ペトロヴィッチ監督は自陣でのビルドアップから持ち運んで敵陣に入った選手が縦パスを入れた場合、その選手が戻って異なる選手が飛び出すことも指示していた。また、守備側には奪った際、できるだけ一発で敵陣に縦パスを入れることも求めていた。

このトレーニングの主な狙いは、攻撃に関しては前からプレッシャーを掛けられた際にも3人目の動きを使いながらしっかりビルドアップすること、守備は前線からマンツーマンでプレッシャーを掛けることと、奪ってからすぐに攻めることと言えるだろう。ペトロヴィッチ監督はトレーニング開始前や2本目が始める前には攻撃に関する指導を行っていたが、トレーニング中には引き続き前からプレッシャーを掛けることと、ボールが敵陣に入ったらすぐにDFラインを上げることを強く指示していた。

縦のスペースを小さくして訓練

そして1本目は約15分、2本目は約25分の変則11対11を終えた後、縦をハーフコートに短くすると同時にプレーエリアの制限を撤廃して11対11のゲームを行った。このゲームからはBチームのDFラインをリベロに那須、右に永田に変更。また、GKは西川周作と福島春樹、大谷幸輝と岩舘直が5分ほどで交代していた。またゲーム開始からラストゴールが掛かるまで約10分、その後、すぐにズラタンのラストゴールが決まり、ほぼ10分と短めで終了。約1時間40分でトレーニングを終えた。

当初予定されていた午後練習は、疲労と翌日に練習試合を控えているためにオフとなった。浦和は明日16日、事実上のキャンプの締めくくりとしてACLの想定にもなる韓国の蔚山現代とトレーニングマッチを行う。

(了)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆告知☆

島崎英純と福田正博の会員限定トークイベント、『浦研プラストークライブVol.15』を3月9日(水)に新宿ロフトプラスワンにて開催致します。
詳しくは下記リンクよりご確認ください。

https://www1.targma.jp/urakenplus/2016/02/15/post12755/

« 次の記事
前の記事 »