【無料記事】連休明けの再始動。課題解決に取り組む貴重なインターバルがスタート【2016浦和レッズ・大原レポート】

■二部練習はキャンセルに

2日間の完全オフでリフレッシュを図った浦和レッズが、23日に大原サッカー場でトレーニングを再開した。

W杯二次予選2試合の日本代表メンバーに選出されている西川周作、槙野智章、柏木陽介やU-23日本代表のポルトガル遠征に参加している遠藤航、関根貴大ら代表選出組は不参加となったが、チームは約1時間20分のトレーニングに汗を流した。

オフ明けのこの日は、サブグラウンドでのフィジカルメニューに始まり、メイングラウンドでは坂道ダッシュやスラローム、5人1組でのパス交換を実施。最後のメニューはオフ明け恒例の『1対1&ダッシュ』だった。この『1対1&ダッシュ』は、グラウンドの四隅に1対1のスペースを設けて30秒間のバトルを繰り広げたあと、コーチングスタッフの合図でグラウンドの二辺を全力ダッシュするメニューのこと。このトレーニングには心肺機能とスプリント能力を高める意図があるとのことで、この日は計3セットが行われた。

1対1の選手の組み合わせは、李忠成と阿部勇樹、全体練習に合流したイリッチとズラタンなど、基本的に守備vs攻撃の選手の図式で構成。主将の阿部に挑む形になった李忠成は、「相性は良い」と言いながらも、マッチアップしながら隙を見付けて小さな隙間を射抜く阿部の巧みなシュートにゴールを割られる場面もあった。さらにこのトーレニングはやはりハードのようで、ダッシュを終えたあと、ひざに手をつく選手が続出した。

なお、「ようやくしっかりとトレーニングをして試合に臨める期間になる」と宇賀神友弥が話したように、J1リーグファーストステージとAFCチャンピオンズリーグを並行して戦ってきた浦和にとって、次の公式戦まで約10日間も空くスケジュールは恵みのインターバルとなる。この日28歳の誕生日を迎えた宇賀神は、「選手が感じた課題と監督が感じた課題を話し合いながらトレーニングに取り組みたい」と話し、現状のチームが抱える課題解決に意欲を見せた。

その課題とは「足元を狙うパスばかりではなく裏を狙うなど、チームとしてゴールへ近付く動きをすることと永遠の課題でもある最後の精度を上げること」(宇賀神)。直近の公式戦J1・1stステージ第5節で対戦する・ヴァンフォーレ甲府も、アビスパ福岡やジュビロ磐田と同様に、守備ブロックを構築する戦いをしてくる可能性が高いため、宇賀神の指摘はそのまま甲府攻略の糸口となる。なお、予定されていた二部練習は、午後のトレーニングがキャンセルとなった。

Text by 郡司 聡

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