【無料記事】仙台戦へ向けて最終調整【2016浦和レッズ・大原レポート】

阿部、武藤、ズラタンが別メニュー

浦和レッズは明日のJリーグ1stステージ第7節のベガルタ仙台戦に向けて、大原グラウンドで最終の練習を行った。

今日の天候は鮮やかな青空が広がる晴れだったが、選手の蹴るボールの軌道が流れるほどの強風が吹き荒れた。チームはその中で午後12時からトレーニングを開始し、いつものように鳥かご、ストレッチ、パスワークをこなしてミニゲームを実施した。

ミニゲームでは主力組が3−4−2−1、控え組が4−1−2−3でプレーし、明日の対戦相手である仙台戦を見据えたトレーニングが実施された。ただ、このミニゲームは阿部勇樹、武藤雄樹、ズラタンの3選手が参加を見合わせて別メニュー調整に努めた。ただし前節の横浜FM戦を欠場したズラタンを除き、阿部と武藤はあくまでもコンディション調整と思われ、明日のゲームでピッチに立つ可能性は十分にある。特に阿部はJリーグの100試合連続フル出場記録が懸かっており、明日の先発が濃厚だろう。

浦和は明日の仙台戦以降は中3日、もしくは中4日で連戦が続く過密日程に突入する。しかも、その中にはオーストラリア・シドニーでのAFCアジア・チャンピオンズリーグ・グループリーグでの戦いも含まれる。シドニーまでは直行便でも10時間以上の移動時間が掛かるため身体面の負担も甚大だ。その中で結果を残し続けるためにはチーム全体の走力を結集する必要がある。最近の数試合では先発メンバーが固定化されつつあったが、今後は再びターンオーバー制を採用して様々な選手がピッチに立つ可能性が高い。

例えば本日の主力組で一時トップ下(シャドー)を務めた駒井善成などは注目すべき選手だ。今季京都サンガから移籍してきたばかりでありながら、鋭いドリブルやパスワークなどでチーム戦術に順応しつつあるのは頼もしく、途中出場が多いながらもボランチ、サイド、トップ下と様々なポジションで起用されているのはミハイロ・ペトロヴィッチ監督からの期待の表れでもある。

また関根貴大と併用される形で右サイドでプレーする梅崎司、試合終盤にクローザーとして出場している青木拓矢などは今後のゲームでスタメン起用される機会が増えると思われる。

まずは明日の仙台戦をしっかり勝利し、オーストラリア・シドニーでの戦いにモチベーション高く臨んでほしい。

また、練習後にはリオ・オリンピックの組み分け抽選でナイジェリア、スウェーデン、コロンビアと同グループに入ることが決まったU-23日本代表のキャプテンを務める遠藤航のコメントを聞くため、多数の取材陣が彼を囲んだ。遠藤は「暑いと言われるマナウスでの試合もありますけども、アジアでも暑い地域はあって、そこでの試合も経験していますから、まずは体調をしっかりと整えて臨みたい」と語り、「やはり初戦が大事ですね。アジア最終予選でも最初の試合に勝って流れに乗れた部分がありましたから」と、まずは第1戦のナイジェリア戦に注力することの重要性を口にした。また遠藤は、「まだ、自分が選ばれるという確証はないわけで、まずはチームでのプレーに集中して、その先のことを考えます」と言い、落ち着いた所作を終始崩さなかった。

 

Text by 島崎英純

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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