【無料掲載】二桁得点へリーチの李忠成。舞台は整った【大原コラム】

■リーグ戦10ゴールへ、あと一つ

かつて在籍した古巣である上に、味の素スタジアムは地元と言っていい。さらに気心の知れた友人が多数駆け付ける。そんなシチュエーションを前に、この男が燃えないわけがない。

「知っているチーム関係者も多いし、地元にも近いので、とにかく燃えるシチュエーションですよ」

2014シーズンに浦和レッズへ加入以降、1点ずつでも毎シーズン、青赤からゴールを奪ってきた。ファーストステージ第13節では、0-2からの逆転勝利を完結させる決勝ゴールも決めている。「東京戦はよく決めている」という李忠成のイメージは、あながち外れてはいない。

前節・サガン鳥栖戦は、ルヴァンカップで台頭した高木俊幸に押し出される格好で、リーグ戦では6試合ぶりの先発落ち。62分から途中出場を果たしたものの、「自分の中では3回チャンスがあった」好機をモノにできなかった悔しさだけが残った。

自身が最もコンビネーションが合うと感じている興梠慎三、武藤雄樹、そして李忠成で構成する前線トライアングルの中で、武藤が前節・鳥栖戦でリーグ戦二桁得点を記録したため、二桁得点トリオを結成まで、あとは李忠成の“1点”を待つだけとなった。

「1点を取って、二ケタ得点に乗せたい。オレが決めれば、3人全員が二ケタ得点。そんなチーム、あまり見たことがないよね」

前節、数度の決定機を逃しても、「チャンスまで行けているということはポジティブに捉えている」と本人。“目論見”達成は、古巣との試合まで、とってある。

取材:郡司 聡

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