【無料掲載】2017明治安田生命J1リーグ第15節・ジュビロ磐田戦[ミハイロ・ペトロヴィッチ監督][監督コメント]

◯ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
ホームで磐田に4−2で負けた後に、どんなコメントをしていいか。磐田は今日、立ち上がりから我々より走り、フレッシュな動きを見せました。我々の選手たちは動きが重く、1歩2歩、相手に遅れるようなシーンが多かったですし、アイデアも乏しく、なかなか自分たちらしい戦いが見せられない90分でした。そういう試合の前半でしたが、2−1で逆転して、その時間は我々の方がいい時間を作れていました。ただ、ああいった失点をしたら、どんなゲームでも勝利することは難しいです。

ACLの済州戦では、とてもハードなゲームをして勝利しましたが、そこがチーム状態のピークと考えれば、清水戦や柏戦は少しずつチームの状態が落ちていると見ていいと思います。過去5シーズンを見れば、我々は比較的安定して上位を戦っていましたが、今は悪い戦いはしていませんが勝利できない、スランプと言っていい状況にあるのかなと思います。

監督として責任を持って、今日よりもベターな戦いができるチームを準備しなければいけません。上位との差は開きましたが、シーズンがまだ半分いかない状況なので、悲観する状況ではないと思っています。まだシーズンは長いですし、まだ試合はありますし、十分に追いつき、追い越せるだけの試合数は残されています。

今日の敗戦で選手たちも非常に落胆していると思いますし、サポーターの方々や、クラブの方々もがっかりする敗戦だったと思います。ただ、選手たちはこういう状況の中でも、全力を尽くして闘ってくれたと思っています。批判されるなら、私が矢面に立ってその批判を受けるべきです。メンタル的にも、フィジカル的にも、再びいい戦いをして勝利できるだけの状態にもっていかなければいけません。非常に厳しい状況ですが、今後の戦いでまだまだ取り返せる時間は十分にあると思います。

私も、こういう状況にあるチームの経験はあります。監督として責任をもっていい状態に戻さなければいけないと思っています。結果が出なければ、監督はいずれその場所を追われる立場にあることもわかっています。クラブを守りながら、再びいい戦いができるようにもっていかなければいけません。

浦和は素晴らしいチームです。そのチームがいい戦いができずに負ければ、それは監督である私の責任です。ただ、我々はここで終わるようなチームではないと思っています。再びいい戦いをして勝利して上位を戦えるように、責任を持ってやっていきたいです。

今日見せたのは浦和のサッカーではないと思っています。特に、あのような失点は今後あってはいけない失点だったと思います。チームにはこの5年間で積み上げてきた貯金があります。監督は毎試合、毎試合、結果の責任を問われると思いますが、選手は批判を受けるべきではないと思います。彼らも人間であり、こうした中で出来が悪い試合もあると思っています。

決していい状況ではありませんが、必要以上に悲観的になる必要もないと思っています。首位と8ポイント差、1試合少ない状況で、まだ追い越せる試合と時間が残されています。ただ、清水戦や柏戦、そして今日のゲームを含めて、結果に対して監督として責任を持って、チームを立て直さなければいけないと思っています。

Q 今日は西川選手の2つのミスが大きかったのでは?
私が求めるGKは、西川そのものです。今日のゲーム、相手のシュートシーンはあまり多くなかったと思います。少ないシュートが高確率で入ったのは間違いありません。なぜ、そういうことが起こるのか、説明のつかないことはあると思いますが、サッカーの世界では枠に飛んだシュートがすべて入ってしまうような試合もたまにあることは確かです。

反対に、今日はラファエル選手に決定機が2回、3回ありましたし、それ以外にも決定的なシーンがいくつかあったと思いますが、そのチャンスを決めきることができませんでした。もしかしたら、4−4に追いつけるチャンスもあったと思いますが、説明がつかないことが起こるのもサッカーです。サッカーの世界は、人の生活よりも早いスピードで動いています。負ければ大きな悲壮感が生まれますが、逆に1つの勝利で大きく変わることも十分にあります。そのアップダウンの激しいのが、サッカーという厳しい世界だと思います。今日は悔しい思いをしましたが、次はみんなが喜びを分かち合えるような戦いをしていきたいです。

Q 去年は最少失点、今季はすでに20失点目だがアンラッキーな失点が多いのか、新しいことにチャレンジしているからなのか?
失点するということは、ミスが起きているということです。ミスがなければ相手が得点することはありません。ただ、それぞれの失点シーンの中で、いろいろな形のミスがあると思います。選手を入れ替えてミスが起こらないのであればそうしますが、決してそこが問題ではないと思っています。

いろいろなミスが起こる中で、それぞれが違う形だと思っています。試合の後では、タラレバになってしまいますが、もしも那須選手が出ていれば4失点はなかったかもしれません。ただ、それは彼が試合に出て、試合を終えて初めて言えることです。それははっきりとした理由を見つけられるものではないと思います。テツがGKだったら、もしかしたらミスは起こらなかったかもしれません。もしかしたら、ミスをして6失点しているかもしれません。それはタラレバの話ですから、選手を入れ替える、そういった理由付けを見つけることはなかなか難しいと思います。

Q 終盤で森脇選手を左サイドに使った意図は?
マキが疲れているように見えたので、モリの方が走れると思いました。モリであれば、前に出ていっても戻ってこれると思いましたし、そういう意味で左サイドにしました。今日出場した3人(関根、宇賀神、駒井)のワイドの選手は、状態がよくなかったことは事実です。シーズン始まってからここまで、彼らはレモンを搾りきってしまった状態にあるのかなと思います。我々のチームの戦い方の中で、サイドの選手は非常に重要で、特殊なポジションです。そういった選手たちの状態も、今日の試合の中で影響があっただろうと思います。

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