ドイツの雄に真っ向勝負。浦和が示した多くの可能性【島崎英純】明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017・ボルシア・ドルトムント戦レビュー

真夏の一戦

 ドイツ・ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントは新シーズンを迎えたばかりで、7月7日の始動から約1週間しか経っていない。しかも今季はトーマス・トゥヘル監督体制が終焉し、オランダ・エールディビジのアヤックスで指揮を執ったピーター・ボス監督が就任したばかりだった。またエースFWのガボン代表、ピエール・エメリク・オーバメヤンが他クラブへの移籍を模索するなど、主力選手の去就が定かではない事情もある中で、チームは日本と中国を巡るアジアツアーへ赴いた。日本行き直前のトレーニングマッチでブンデスリーガ4部のロート=バイス・エッセンに2-3で敗れていたことからも、『新ドルトムント』の仕上がりは緩やかなものであることがうかがえた。

 それでも埼玉スタジアムのピッチに先発で立ったドルトムントの陣容は重厚だった。システムは4-3-3で、4バックはセンターにマルク・バルトラとエメル・トプラクのコンビを据え、右にウカシュ ピスチェク、左にキャプテンのマルセル・シュメルツァーが入った。そしてアンカーにはヌリ・シャヒン。シャヒンの斜め前方にセバスティアン・ローデとゴンサロ・カストロが立ち、3トップはオーバメヤンを頂点にして右にクリスティアン・プリシッチ、左にアンドレ・シュールレが配備された。当初はFWウスマン・デンベレが先発予定だったが直前に体調不良を訴えて急遽出場を回避したのは残念だったが、来日したメンバー構成から見れば、ほぼベストメンバーである。

 かたや浦和も現状のベストで臨んだ。システムはストロングスタイルの3-4-2-1。リベロに遠藤航、ストッパーは右・森脇良太、左・槙野智章、ダブルボランチはキャプテンの阿部勇樹と柏木陽介のペアで、両翼は右に関根貴大、左に宇賀神友弥。前線トライアングルは興梠慎三を1トップに据え、シャドーにラファエル・シルバと武藤雄樹が入った。

(残り 4338文字/全文: 5121文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

1 2 3 4
« 次の記事
前の記事 »