堀監督が決断したシステム変更の意図【福田正博】FUKUDA’EYEー2017Jリーグ第25節・柏レイソル戦レビュー&ACL準々決勝第2戦・川崎フロンターレ戦プレビュー

4−1−4−1を採用した柏戦

 堀孝史監督(以下、ホリ)は柏レイソル戦でシステムを4-1-4-1に変更してきた。このシステムはホリが浦和ユースを率いていた時代に採用していたもので、彼にとっては馴染みがあり、理想とする形だ。ちなみに当時の浦和ユースでは1トップに阪野豊史(山形)を置き、右ワイドに高橋峻希(神戸)、左ワイドに原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)、インサイドハーフに山田直輝(湘南)ともうひとりのユース選手、そしてアンカーに濱田水輝(福岡)を起用していた。

 ただ、今回の4-1-4-1は以前のミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制時に用いていた3-4-2-1からの可変システムと似た部分が多々あった。例えば攻撃時の形は以前と変わらない。センターバックの遠藤航と阿部勇樹が最後尾に立ち、アンカーの青木拓矢がその前に控え、サイドバックの槙野智章と森脇良太が高い位置を取る。これは以前の『2枚回し』の形と変わらないわけで、選手たちに戸惑いはなかったのではないか。一方、守備時にはシステムを可変させず、このままの形で帰陣してブロックを築く。つまり厳密に言うと、以前のようにシステムが可変しない。これによって攻守転換時にスムーズが生まれて、各ポジションの選手の役割がはっきりしやすいというメリットが生まれる。

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