不発する攻撃の数々、不安残すスコアレス敗戦【島崎英純】2017Jリーグ第33節・川崎フロンターレ戦レビュー
ターンオーバー採用
AFCアジア・チャンピオンズリーグ決勝でサウジアラビアのアル・ヒラルを下して10年ぶりにアジア王座を奪還した浦和レッズ。これで12月2日から開幕するFIFAクラブワールドカップへの出場権を獲得したが、チームにはまだ残されたタスクがある。すでにタイトル獲得を逸したJリーグ。現在7位に留まり、残り2試合の結果次第では8位に順位を落とす可能性もある国内リーグは、来季を見据えた上でも絶対に手を抜いてはならない。
ただ、ACL決勝から中3日で臨むスケジュールは当然負担になる。ACL決勝翌日の練習ではラファエル・シルバ、宇賀神友弥のふたりが別メニューを強いられるなど、激闘のダメージもあった。その結果、堀孝史監督は今回の川崎フロンターレ戦に際して以下のメンバーを先発に指名した。GK西川周作、DFは右から森脇良太、阿部勇樹、マウリシオ・アントニオ、菊池大介、MFはアンカーに遠藤航、インサイドハーフに矢島慎也と長澤和輝、右MF・武藤雄樹、左MF・高木俊幸、1トップにズラタン。アル・ヒラル戦に続いて先発したのはGK西川、DF阿部、今回はMFに入った遠藤、そして長澤と武藤の計5人だった。
かたや川崎は、残2試合で首位・鹿島アントラーズと勝ち点5差、この浦和戦で勝利できなければタイトルを逃す大一番というシチュエーションで、現状のベストメンバーをピッチに並べた。システムは4-2-3-1で、GKチョン・ソンリョン、DFは右からエウシーニョ、奈良竜樹、谷口彰悟、車屋紳太郎、ダブルボランチにエドゥアルド・ネットと大島僚太、トップ下・中村憲剛、右MF・家長昭博、左MF・小林悠、1トップに阿部浩之の布陣。ただし川崎攻撃陣は戦況によってフレキシブルにポジションを代えるために表記通りの並びになるのは稀で、守備者は対応に苦慮するのが常だ。
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