浦和レッズ2017シーズン総括2『両雄並び立てず』
本番に持ち越された連係練度
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のキャンプでの指導は例年同様に攻撃面の成熟に費やされた。ただし、その戦術指導は一次キャンプの初めから行われていて、これは通常とは異なった。これまではキャンプ序盤の一週間程度は午前午後の2部練習の全てをフィジカルメニューに当てていたものが、2017シーズンの今季は一次キャンプの2日目の午後から紅白戦を実施している。その後も午前こそ体力強化を名目としたトレーニングを実施したが、午後は3対2などのシチュエーショントレーニングやミニゲームを主体とした実戦メニューを多くこなした。3対2などは攻守両面の訓練とも考えられるが、ミニゲームでの指導は攻撃面の連係やパターン成熟が主で、指揮官の並々ならぬ熱意を感じたものだ。その内容としては、まず前線トライアングルのワンタッチコンビネーション、ディフェンス陣のハイラインコントロール、最前線から最後尾に至るまでの相手ボールホルダーへの最速アプローチ、そしてポジティブ、ネガティブのトランジション双方の高速チェンジなど。ただ、できるだけ早く相手ボールをカットして自らがポゼッションする戦闘的なチームスタイルは幹となるフィジカル面の向上が必須とも考えられたが、その練習量が例年以上に足りないことに大きな懸念を覚えたのは確かだ。
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