【分析コラム】構築されないチーム戦術。堀監督体制に打開策はあるか?

リーグ戦未勝利が続く

 非常に厳しい状況が続いている。浦和レッズの今季公式戦はリーグ戦第4節を終えて2分2敗、YBCルヴァンカップは1勝1敗。総得点は6試合で8点だが、このうち4点は11人全員をターンオーバーした名古屋グランパスを相手に4-1で勝利したルヴァンカップのゲームで、他は5試合中4試合が1得点、1試合は無得点で攻撃が停滞している。また失点数は10点で得点数を上回り、6試合全てのゲームで失点している。昨季途中にミハイロ・ペトロヴィッチ前監督から指揮を引き継いだ堀孝史監督は守備の改善を施してきたはずだが、その成果が成績に反映されていない。

 今季開幕戦のJリーグ第1節・FC東京戦では相手MF東慶悟にバックライン裏を突かれて失点し、柏木陽介のCKから槙野智章がボレーシュートを決めてぎりぎり追いつきドローに持ち込んだ。続く第2節・サンフレッチェ広島戦では青木拓矢のゴールで先制しながら柴崎晃誠、稲垣祥にゴールを許してホーム開幕戦で逆転負け。続くルヴァンカップ・グループリーグ第1節の名古屋戦は前述の通り4-1で制して今季公式戦初勝利を挙げたが、リーグ第3節のV・ファーレン長崎戦では相手FW鈴木武蔵にPKで先制され、またしても柏木のCKからズラタンがヘディングシュートを決めてFC東京戦と同じくドローで試合を終えた。そしてルヴァンカップ・グループリーグ第2節のガンバ大阪戦は4失点の惨状で相手に今季公式戦初勝利を献上し、リーグ第4節の横浜F・マリノス戦では無得点のまま相手にリーグ戦初勝利をプレゼントしている。

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