前半攻勢はスカウティングの賜物。後半に窮地も、懸命の守備で勝利【島崎英純】2018Jリーグ第8節・清水エスパルス戦レビュー

橋岡を2戦連続でスタメンに抜擢

 大槻毅監督が今節の清水エスパルス戦で採用したシステムは3-4-1-2。GK西川周作、3バックは右から遠藤航、マウリシオ・アントニオ、槙野智章。ダブルボランチに阿部勇樹と長澤和輝を置き、右サイドMFに橋岡大樹、左サイドMFに菊池大介、トップ下・柏木陽介、2トップ・武藤雄樹&興梠慎三という布陣だった。中3日の前節・ヴィッセル神戸戦からは岩波拓也に代わって槙野、青木拓矢に代わって阿部と、ふたりの選手が入れ替わっている。

 一方の清水エスパルスは今季から指揮を執るヤン・ヨンソン監督が継続して用いている4-4-2。ただセンターバックのフレイレが内転筋の違和感で出場を見合わせたため、4バックは右から立田悠悟、ファン・ソッコ、二見宏志、松原后の布陣。そしてダブルボランチに竹内涼と河井陽介、右MF・金子翔太、左MF・石毛秀樹、2トップにはクリスランと北川航也が入った。

 試合開始から主導権を奪ったのは浦和。その要因となったのは2トップ・武藤&興梠の巧みな動きだった。ふたりは相手センターバックの監視下から外れるように自陣方向へ下がり、清水が敷くラインディフェンスの2ライン目、つまり相手ダブルボランチの前方付近で味方からの縦パスを受けた。この際、武藤と興梠はふたり同時に降りることをせず、一方が下がったら、もう片方が前線に入る上下動を繰り返した。前半の清水は、この浦和2トップのマーキングに難儀して彼らをフリーにしてしまった。センターバックのファン・ソッコと二見からすれば、自らが見るはずの相手FWが手の届く範囲にいないのだから面食らったはずだ。またダブルボランチの竹内と河井にしてみると、本来マークすべきトップ下の柏木やボランチの阿部、長澤に加えて興梠や武藤までをも見なければならず、混乱の度合いが深まった。

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