【コラム】思い出の街、熱狂のスタジアム-第1回・埼玉県さいたま市(旧浦和市)『浦和駒場スタジアム』

 サッカーの楽しみはピッチ上だけにあるのではなく、訪れる街やスタジアムにも独特の空気感や雰囲気、そして大いなる魅力があると思っています。このコラムでは、これまで訪れた多くの街やスタジアムについて、そしてその場所で経験した出来事などを緩く、マイペースに綴っていきたいと思います。この文章を機に、皆さんが、これまで訪れた場所に思いを馳せることができたら幸いです。

埼玉県さいたま市(旧浦和市)『浦和駒場スタジアム』

 僕が浦和レッズのゲームを初めて観た場所はもちろん『駒場スタジアム』(以下、駒場)。現在はレッズがネーミングライツを獲得して『浦和駒場スタジアム』という名称なのは皆さんも御存知の通りです。

 ただ、生粋の浦和レッズサポーターと比べれば、僕のレッズ観戦遍歴は浅いものです。何しろ、僕が初めてレッズのゲームを観たのはJリーグが創設されてから5年後の1998年3月15日で、駒場で行われた大宮アルディージャとのプレシーズンマッチですからね。当時の『駒場』でのレッズ戦はプレミアチケットでほとんど入手できず、このときも公式戦ではなくプレシーズンマッチということで何とか手に入れることができたのを覚えています。ただ、この試合ではなんと、高卒新人の小野伸二が出場して、彼のプレーを生で観ることができたんです。彼の左右両足から繰り出されるパスが美しすぎて、「どうやったら、あんなに優しくボールを扱うことができるんだろう?」と感嘆のため息を漏らしたのをよく覚えています。

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