待ちわびたリーグ再開。エモーショナルなホームで示した気概【島崎英純】2020Jリーグ第2節・横浜F・マリノス戦レビュー

“浦和”に彩られた空間

 試合映像が目に映った瞬間、不覚にも、こみ上げる思いを抑えきれなかった。浦和レッズが『ONE HEART MATCH』と命名した無観客試合。浦和レッズのホーム・埼玉スタジアム2002は赤く染まっていた。後援会の方々やクラブスタッフ、アカデミーコーチングスタッフなどがビニールを被せて設営した赤、黒、白のカラースタンド席、5,629本のタオルルマフラー、508本のフラッグが掲げられたスタンド、そして北ゴール裏スタンドにはJリーグシャーレ、南ゴール裏スタンドには『WE STAND BESIDE YOU』という文字を模したビジュアルサポートが施されていた。現在は世界各国で無観客での試合が実施されているが、果たしてこれほどまでにホームの雰囲気を醸すスタジアムがあっただろうか。唯一無二、浦和の絶対的な個性と魅力は、今回の未曾有の危機下でも明確に示されていた。

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