現状打破を図るも、積み上がらないチーム力【島崎英純】2020Jリーグ第15節/サガン鳥栖戦レビュー
両チーム共に3人の入れ替え
中3日のスケジュールで、浦和レッズ、サガン鳥栖は共に前節から3人の選手を入れ替えた。
鳥栖は横浜FC戦(◯3-0)で快勝したメンバーからDF宮大樹に代えて原輝綺、MF原川力に代えて梁勇基、そしてMF小屋松知哉に代えて本田風智。原川や小屋松などはチームの中軸とも言える選手で、彼らのベンチ待機がチーム全体のプレーレベルにどう影響するかが気になった。しかし、鳥栖はクラブ内の新型コロナウイルス・クラスター感染による活動停止の影響で4試合の代替試合が予定され、現在は15連戦の最中だ。したがって彼らはスケジュール面において、柔軟に選手を入れ替えて戦う必要があった。
一方の浦和は左サイドバックが山中亮輔に代えて岩武克弥、セントラルミッドフィルダーがエヴェルトンに代えて青木拓矢、そして右MFが長澤和輝に代えて柏木陽介という陣容。このメンバー変更はそれぞれのポジションで異なる意図があったように思う。山中から岩武へのスイッチは守備の安定化。また、エヴェルトンから青木への入れ替えはコンディション調整が加味されたと思われる。ただ、第7節の横浜FC戦以来公式戦9試合ぶりの出場となった柏木を右MFで起用した意図は読みづらい。当初、鳥栖は左MFに小屋松を起用すると目されていて、彼のスピード溢れるカウンターアクションを封じるには長澤のような粘り強い守備を実践できる選手が適任かと思われた。柏木は当然攻撃面でチーム力を促進できる選手だけに、浦和がこのサイドでどんなプレースキームを用いるのかが気になった。
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