嘆息、落胆、虚無。浦和、鹿島に完敗【島崎英純】2020Jリーグ第30節/鹿島アントラーズ戦レビュー
浦和は前節と同布陣
9位の浦和レッズはリーグ戦残り4試合で来季のAFCアジア・チャンピオンズリーグ出場権を得られる3位以内確保の可能性を僅かに残していた。一方、5位の鹿島アントラーズは3位を射程圏に捉えているだけでなく、2位・ガンバ大阪をも上回れば国内3大タイトルのひとつである天皇杯準決勝への道が拓ける。
鹿島のザーゴ監督は通常、ダイヤモンド型の中盤を擁する4-4-2を用いている。しかし、今節は前節の柏レイソル戦を同システムで戦った末に大敗した点、そして今回の対戦相手である浦和が4バック、2セントラルミッドフィルダー、両サイドMF、2トップのユニットで4-4-2を形成する点を加味したと思われ、若干それに合わせる形で選手たちの配置を変えていた。詳細に記すと、中盤中央には三竿健斗とレオ・シルバが並び、本来トップ下の土居聖真が左、そして右エリアにはファン・アラーノが入る形。ただしファン・アラーノは頻繁にエリアを跨いでプレー関与し、土居も要所で浦和バイタルエリアへ現れ、2トップは鹿島伝統のフィニッシャーと衛星役が目まぐるしく入れ替わる戦略が踏襲されるなど、浦和とは異なるプレースキームが施されていた。
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