【日々雑感】今の遠藤航が語った“ポジショナル”の概念。『ノーシステム』であることの意味。リカルド流を知る手がかり
遠藤航が捉える自身のポジションとは?
『システムに囚われてはいけない』。この言葉は幾多の指揮官から語られてきた言葉でもある。
個人的には、始めて今の職業に就いたときに取材したハンス・オフトの言葉が心に焼き付いている。この仕事に就けた喜びから勇み足のように戦術の質問を繰り返す筆者に対し、オフトは諭すような口ぶりでこう語ったのだ。
「システムに最終的な目的などない。システムは単なる手段で、その目的は勝利。ただ、それだけなのだよ」と。
サッカーという競技において、システムは重要だと思っている。ただし、システムは勝利という目的の下に存在することを理解しなければならない。したがって、どのシステムが最も優れていて、どのシステムがトレンドなのか、それとも廃れているのかなどという議論に意味などない。どんなシステムであろうとも、それが試合で勝利するための最良の手段ならば迷いなく選択すればいい。試合の中で、システムをひとつに定めなくてもいい。戦況によって、相手との力量差や相性などによって柔軟にシステムを切り替えてもいい。プロスポーツ下でのサッカーの目的は勝利。その大前提を踏まえれば、『システム』という言葉の意味を正確に捉えることが出来る。
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