苦しい中で見出す活路。この勝ち点3を糧に前へ【島崎英純】2021Jリーグ第24節/サガン鳥栖戦レビュー

©URAWA REDS

主導権を得られない中で

 浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は前節の北海道コンサドーレ札幌戦に続いて、またしても意外なスターティングメンバーを組んだ。MF小泉佳穂、FWキャスパー・ユンカーはいずれもベンチ入りせず、新加入のDF酒井宏樹、MF平野佑一が揃って浦和デビュー。また、明本孝浩が1トップ気味にポジションを取り、トップ下は江坂任と、攻撃陣のユニットも今季初めての組み合わせとなった。

 浦和がポゼッションワークを活性化させたい意図は見られた。ただ札幌戦と同じく自陣からのビルドアップで相手のプレッシャーに遭い、ボールを前へ運べないシーンが相次いだ。ショートパスで前進するにはビルドアップ起点のバックラインから如何に直近の味方へ効果的な縦パスを入れられるかが肝になる。その鍵を握るのはダブルボランチで、今回で言えば伊藤敦樹と平野の働きに期待が寄せられたが、彼らは要所のエリアでパスレシーブできず、相手包囲網を突破できなかった。

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