【サッカー人気2位】19年から3シーズンを指揮した田坂和昭…

崩れたプレーメカニズム。ルヴァンは準決勝で力尽きる【島崎英純】2021YBCルヴァンカップ・プライムステージ準決勝第2戦/セレッソ大阪戦レビュー

©URAWA REDS

活性化しなかったビルドアップ

 セレッソ大阪の小菊昭雄監督は第1戦の試合内容に手応えを得ていたのだろう。中3日で迎えたホームでの第2戦でもスターティングメンバーをまったく変更しなかった点にその意思が表れている。センターバックの瀬古歩夢と西尾隆矢は浦和攻撃陣のキャスパー・ユンカーや江坂任らをしっかり抑え込んでいたし、サイドバックの丸橋祐介と松田陸は精力的な上下動で攻守に貢献していた。また、ダブルボランチの奥埜博亮と原川力はボール回収力で浦和ボランチの柴戸海や平野佑一を圧倒していたし、サイドMFの乾貴士と坂元達裕はテクニカルなボールキープでビルドアップ精度向上に寄与した。そしてフレッシュな加藤陸次樹と山田寛人の2トップは非常に活動的で、様々なエリアに顔を出しながらシュートチャンスをうかがい、最前線からのプレスワークでも抜群に機能していた。

 このC大阪に対し、浦和レッズは第1戦の90分間でチームバランスが様々に揺れ動いた。序盤は左サイドバックの山中亮輔を起点に幾つかのチャンスを築いてユンカーの先制点を導いたが、その後はチーム全体が後傾になって相手の攻勢を許し、パスワーク精度をも欠いて自陣でのボールロストが頻発した。結局浦和は相手のストロングポイントであるクロスワークから加藤に同点ゴールを奪われ、アウェーでの第2戦は1-1の状況でスタートすることとなった。

 第2戦に際し、リカルド・ロドリゲス監督は小菊監督とは異なり5人のメンバーを変更した。ユンカーを頂点にして右に関根貴大、左に江坂任、トップ下に小泉佳穂という攻撃陣のセットは今季初めて形成された先発布陣だった。一方で、ダブルボランチは柴戸海と伊藤敦樹という守備力の高い選手を並べていて、この点からはチーム全体のポジションバランスに留意していたように感じる。そしてバックラインは西大伍、岩波拓也、アレクサンダー・ショルツ、明本考浩という現状のベストメンバー(酒井宏樹は日本代表へ招集中)で、ゴールマウスにはYBCルヴァンカップのニューヒーロー賞候補である鈴木彩艷を据えた。

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