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日々雑感【島崎英純】―平野佑一『“転”を突き詰める』

©Takehiko Noguchi

舵取り役としての凄み

 ミドルエリアで勝負できる選手。平野佑一のプレーを観て、なぜリカルド・ロドリゲス監督が彼の獲得を望んだかを如実に理解した。

 ロドリゲス監督が昨季まで4シーズン率いた徳島ヴォルティスには岩尾憲という稀代のプレーメーカーがいた。岩尾は戦況を見極めて自身のポジションを臨機応変に移し、ショート、ミドル、ロングと多彩なパスを繰り出してチーム戦術を活性化させるキープレーヤーだった。ロドリゲス監督は対戦相手や戦況によって戦略を切り替える指揮官で、選手たちは『ポジショナルプレー』という名のコンセプトを遵守して独自のチームスタイルを貫く。岩尾は指揮官の意を汲んでそのプレーを実践するピッチ上の『船頭』であり、いわゆるチームの象徴でもあった。

 当初は平野のことを岩尾と似通った特性を備える選手だと思っていた。しかし実際は幾つかの点で異なる特長を持つと認識した。平野はよりスピーディなプレーを志向し、起承転結の『転』を突き詰めるプレーヤーなのだと感じた。

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