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日々雑感―宇賀神友弥『情熱の源』

©Jun Kataoka

皆に支えられたからこそ

 宇賀神友弥は、客観的な見方で物事を捉えられるだけでなく、そこに熱い情熱をも込められる稀有なプロサッカー選手だった。したがってメディアは重要な試合の後にこぞって彼の元へ殺到し、コメントを求めた。その際に、宇賀神は表面的な事象を連ねることなく、ときに真摯に、ときにユーモアを交え、そしてときに厳しい提言をしてその期待に応えてくれた。周囲を気遣い、他者を敬い、それでも自身の感情に素直で、野心を絶やさない。そんな彼の人物像が形成された背景には、それなりの理由がある。

 浦和レッズの下部組織で育ちながらもトップチームへの昇格は叶わなかった。同期の堤俊輔、西澤代志也(沖縄SV)、小池純輝(東京V)が浦和のユニホームに袖を通す中で、彼は流通経済大学への進学を選んだ。

 ただ、当時の宇賀神の家庭環境は複雑で、安易に大学進学を選択できる状況ではなかった。以前のインタビューで、彼はこんな話をしてくれた。

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