浦和レッズの2021シーズンは終わっていない! 決戦の天皇杯に向けて現況のチームを再考察『守備戦術のメカニズム編』

小泉は攻撃面だけでなく、前線守備でも重要な任を負う/©Jun Kataoka

リーグ戦は1試合1失点のペース

 2021シーズンの浦和レッズはリーグ戦での失点数が38試合38失点で1試合1失点のペースだった。これはリーグ8位の数字で、それほど突出して良いとは言えない。ちなみにリーグナンバーワンの堅守を記録したのは川崎フロンターレの38試合28失点で、彼らは得点数ナンバーワンの横浜F・マリノス(82得点)に次ぐ81得点をもマークしており、攻守共に最強のスーパーチームであることがデータでも示されている。

 一方で、浦和の失点数はシーズン終盤に良い意味で安定してきた気配もある。リーグ、YBCルヴァンカップ、天皇杯の各大会全てを含めて、浦和が直近で複数失点したのは10月2日のJリーグ第32節・ヴィッセル神戸戦での1-5まで遡る。その後は10試合連続で1失点以上しておらず、当然のことながら複数得点したゲームは全て勝利している。ただし、その10試合の戦績は3勝4分3敗の五分で、守備が安定しつつある中で、それほど勝ち星を積み上げることはできなかった。

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