猛暑の戦いでまずは一勝。シンガポール王者を圧倒【島崎英純】2022AFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第1節/ライオン・シティ・セーラーズ戦レビュー

©Takehiko Noguchi

 現地のタイ・ブリーラムの気候は想像以上に過酷だ。日が沈んでも気温が30度を下回らず、アジアサッカー連盟(以下、AFC)の発表で湿度59パーセントという数字もおそらく真実の体感度を示していない。実際はうだるような暑さで、その証拠に両チームの選手たちのユニホームは僅か数分間で水を浴びたようにびしょ濡れになっていた。今季のAFCチャンピオンズリーグ・グループステージはコロナ禍の影響でセントラル方式となったが、その舞台は熱帯雨林気候のタイになった。この環境は今試合だけに限らず、総計6試合の中で様々な影響をもたらすだろう。

 浦和レッズのスターティングメンバーは前節のFC東京戦から5人の変更に及んだ。GKは西川周作に代わって鈴木彩艷、4バックは右から酒井宏樹、アレクサンダー・ショルツ、岩波拓也、そして明本考浩に代わって大畑歩夢がスタメンに復帰した。そしてダブルボランチは岩尾憲と、前節出場停止だった伊藤敦樹が柴戸海と代わってコンビを組んだ。前線ユニットは右にダヴィド・モーベルグ、トップ下に江坂任、そして左サイドには小泉佳穂に代わって松尾佑介が入り、1トップはキャスパー・ユンカーが務めた。

 一方のライオン・シティ・セーラーズは前節のシンガポール・プレミアリーグのタンジョン・パガー戦から二人のメンバーのみ変更した。彼らの通常システムは4-1-4-1だが、浦和に対してはディフェンシブな様相を示す4-2-3-1で、GKがイズワン・マハムドからハッサン・サニーに。そしてタンジョン・パガー戦で左サイドに入って神出鬼没なポジション取りをしていたアナキ・イズミットに代わってベルギー代表歴を持つマクシム・レスティエンヌが同ポジションに入った。おそらくレギュラーはこのレスティエンヌだと思われ、ほぼベストメンバーの陣容だったと思われる。

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