起死回生の勝利も、試合内容には課題がある【島崎英純】2022Jリーグ第18節・ヴィッセル神戸戦レビュー

©Takehiko Noguchi

鬼門の地で

天皇杯3回戦でJ2のザスパクサツ群馬に敗戦してカップ戦敗退を喫した浦和レッズは重いプレッシャーを背負った。リーグ戦は第17節の名古屋グランパス戦で10戦ぶりに勝利して仕切り直ししたかに見えたが、今節のヴィッセル神戸戦を落とせば当然外部の圧力は一層苛烈になる。しかし、その状況をもたらしたのはチーム自身でもある。アウェーのノエビアスタジアム神戸は分の悪い場所だが、過去のジンクスを言い訳にはできない。最下位に沈む神戸を叩くことは残留死守の足掛かりにもなるだけに、今一戦のプレーパフォーマンスと結果は非常に重要になる。

リカルド・ロドリゲス監督は名古屋戦と群馬戦で同じスターティングメンバーを組んだが、今回は負傷明けのキャスパー・ユンカーと柴戸海を先発に抜擢して若干陣容をリニューアルした。しかし、そのユンカーが試合開始僅か7分で足を痛めて負傷交代を強いられたのは予想外で、早くもプラン変更を余儀なくされた。おそらくロドリゲス監督としてはホームで攻勢を奪いたい相手を自陣に引き寄せたうえでユンカーのカウンター能力を生かしたかったのだろう。そのためにボール奪取能力の高い柴戸をボランチに配したとも思われるが、ユンカーが下がり、急遽松尾佑介を投入せざるをえない状況になったことで、一転してポゼッションの向上を目論んだ節がある。

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