浦研プラス -島崎英純+福田正博ウエブマガジン

【期間限定無料掲載】街中で覚えるドイツ語!-『gaststätte』

崩れそうな建物

 ケルンの街中を歩いてると、建物の前に人だかりが! でも、その建物は今にも崩れ落ちそうなくらいに老朽化していて、何だかおどろおどろしい雰囲気が漂っているんですが……。

 実は、ここ、ケルンでも有名な老舗レストランで、午後4時半の開店を待つお客さんが路上でたむろしているんです。

 ここはNHKの人気番組『世界入りにくい居酒屋』(僕も大好きな番組です!)のケルン編にも登場した『Lommerzheim』(住所:Siegesstr. 18, 50679 Köln)というお店で、ここの自慢はケルンの地ビールである美味しい『ケルシュ(Kölsch)』と、番組でも紹介された『電話帳カツレツ(Kotlett)』というドデカな豚肉料理。ちなみに、お店に来ていたお客さんに聞いたら「こんなにでかいカツレツを出す店? そんなの、この店以外にねーよ。頭おかしいんだよ、この店」と、褒めてるんだか、けなしているだか分からない愛情豊かな言葉を返してくれました。

 そして今日のお題、このお店の店先には店名の『Lommerzheim』という文字が見当たらず、代わりに『gaststätte』という看板が埋め込まれています。

『gaststätte』とはズバリ、ドイツ語で『レストラン』の意味です。分かりやすい、とっても単純。ドイツ人ならば誰もが間違わない。正真正銘のレストランなんですが、ここは常に大人気、大混雑で立錐の余地もないほど店内が混んでいるうえに、なんと、ほとんどの店員さんが無愛想! いや、むしろ、その無骨さが良いと評判なのであります。

『ケルシュ』は200ミリリットルの小さなグラスに注がれ、そのグラスが空になると、たいそう無愛想な若者店員がおかわりのケルシュをドンと置き、コースターにボールペンで印を付けていきます。この印で何杯飲んだのかをチェックしているわけですね。

 ちなみにグラスが空になったからといって店員さんを呼びつけておかわりを催促しちゃいけませんよ。これも常連さんから聞いた話ですが、店員さんを急かすと逆におかわりのグラスをなかなか持ってきてくれなくなるそう! いやはや、そのお店のルールをしっかり把握して臨まなくてはなりません。ただ、僕を”監視”していた若者店員さんは常に周囲をうかがっていて、僕のガラスが空になったら光の速さで飛んできましたけどね。で、「Danke schön!(どうもありがとう!』って言ったら、すっごく小さな声で「Bitte schön(どういたしまして)」って返してくれました。無愛想というより、ただの恥ずかしがり屋なのかもしれません。

 以上、今回はドイツ語でレストランの意味である『gaststätte』に関するお話でした。

 Sehen  wir  uns  wieder!

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