旅猫by浦研プラス&欧研プラス

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ヨーロッパ移住への道!③ 『デュッセルドルフ』

 命からがらデュッセルドルフへ着いた僕。現地に駐在している『週刊サッカーダイジェスト』誌のカメラマンさんとは翌日合流予定だったので、ヨーロッパで初めての一人飯。いやー、不安でした。初めての街だし、どんなレストランがあるか分からないし、『お一人様』は邪険に扱われるんじゃないかとか…。
 心配無用でした。今でもそうですが、基本的にドイツは『お一人様』に寛容です。ファストフード店は当然ですが、レストランでもバーでも店員に嫌な顔はされません。そもそも現地の人も結構『お一人様』が多いんです。これがフランスやベルギーなどならば「ひとり? ダメ。ふたり以上で来て」と言われそうなんですが、フランスやベルギーの食事情は別の機会にお話しますね。
 初めてドイツに降り立ったのは夜中だったので、「暗い街だなぁ」と思ったのを覚えています。でも、その後にイタリアやスペイン、イングランドに行ったら、ヨーロッパの各都市はたいてい暗いんです。それは物理的に。街灯はオレンジ色をした暖色の光ですし、住居の室内に据えられているのは間接照明です。しかもホテルによっては一部屋に間接照明がひとつしかないこともあって、手元の本が読めないこともありました。でもヨーロッパの人々は、このくらいの光で十分夜を過ごせています。その代わり、日が明けて太陽が昇ったら全身で太陽の光に当たろうともします。こちらの方々は好天に恵まれた真冬でもオープンエアのカフェでお茶しますし、少しでも気温が上がったら上半身裸になる男性は大勢います。ヨーロッパの人々には朝、昼、夜と、それぞれの時間帯に則した生活スタイルを貫いて、その環境に逆らうことなく、むしろ楽しみを見出しているのだなと思いました。
 そう達観した瞬間に、初めて訪れたドイツ・デュッセルドルフの街中へ歩き出してみたら、そこにはキラキラと輝く街路と、燦々と降り注ぐ太陽の光で育った穏やかな空気に包まれた新緑の木々がありました。