浦レポ by 浦和フットボール通信

【轡田哲朗レッズレビュー/ゼロックス杯・鹿島戦】顕在化する“興梠慎三の不在時問題” 結果を出しつつも葛藤する胸中とは

悪循環に陥った前半に見える課題

18日のゼロックス杯は、鹿島アントラーズを相手に2-3で敗れた。3点目はある種のヒューマンエラーであり、無い方が望ましいのはもちろんだが、起こり得るものだ。それよりも、問題として大きく感じられたのは0-2で終えた前半45分間の方だ。

この日の浦和は新加入のラファエル・シルバをメンバーに入れず、興梠慎三もベンチスタート。前線の構成は、ズラタン、李忠成、武藤雄樹の3人による1トップ2シャドーだった。

しかし、この前線に入るボールがことごとく収まらなかった。西川周作からのロングボールに李やズラタンが強さを見せた場面こそあったが、グラウンダーのボールを収めるなりフリックするなりして攻撃のスピードアップを図ることができた場面はほとんどなかった。

ズラタンは比較的に相手を背負ったままプレーすることが多く、李は相手の背後に走るプレーを多く狙う。まして、柏木陽介も不在だったため、武藤に前線と後方をつなぐ役割の比重が大きくなりすぎた。武藤自身も「前半は攻撃がうまくいかなかった。前が収められずにカウンターを受ける場面が多すぎた」と話した。後ろは縦パスを入れることを怖がり、前はリズムに乗れずミスを繰り返す。悪循環という他なかった。

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