超満員の鹿島戦は、トップ下に駒井を起用か【明治安田生命Jリーグ第10節鹿島戦プレビュー】
(取材・文) 河合貴子
柏木、遠藤欠場濃厚。スクランブル体制か
浦和を愛する人々にとって、思い出したくもない試合がいくつもある。その1つは、消して拭い去ることができずに心の深い傷となっているチャンピオンシップ決勝の鹿島戦だ。
アウェイの鹿島では、浦和がボールを保持するものの効果的な攻撃のリズムがでずに鹿島のショートカウンターで苦しめられたシーンがあった。だが先制したのは浦和であった。56分に興梠慎三選手が西選手に倒されてPKを獲得。これを阿部勇樹選手が冷静に決めて1-0で勝利した。浦和は鹿島のお株である試合巧者を魅せて、我慢強く闘い勝利を収めたのだ。
そして、引き分け以上でチャンピオンが決まるラストゲーム、先制したのは浦和であった。高木俊幸選手のクロスに興梠選手がピタリと合わせた右足のボレーシュートが鮮やかに決まったのだ。しかし、鹿島は「浦和から2点獲って勝つ」と明確なビジョンの下で慌てることは無かったのだ。追加点が奪えないまま、ファン・ソッコ選手のロングフィードから遠藤選手が抜け出して上げてクロスをファーで金崎選手に決められて1-1で前半を折り返した。だが、鹿島の勢いは止まらなかった。途中出場の鈴木選手がDFの裏に抜けだしたところを槙野智章選手が思わず倒してしまいPKを献上。これを決められて1-2で浦和が敗戦を喫した。結果は1勝1敗であったがアウェイゴール数で鹿島が上回ったのだ。
昨シーズン、年間1位に輝きながらも掲げることができなかったシャーレ、クラブワールドカップに日本を代表するクラブとして出場できなかった悔しさ。埼玉スタジアムで、鹿島戦を勝利で飾ってもこの屈辱を晴らすことは決してできない。
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