「決めなければ終わり」 高木俊幸による決意の一撃への思い【轡田哲朗レッズレビュー/天皇杯3回戦熊本戦】
(取材・文)轡田哲朗
低調なプレーに感じていた危機感
「なかなか試合に入れなかったし、ボールが来てもミス。これはマズいと思っていた」
高木俊幸は、試合が始まってからの45分間で苦しみ抜いていた。12日の天皇杯3回戦、ロアッソ熊本戦は9日のアルビレックス新潟戦からスタメン11人を全て入れ替える、天皇杯での定番パターンでのゲームになった。とはいえ、出場機会に恵まれていない選手、特にベンチに入るかどうかの選手にとっては、この天皇杯で低調なプレーをすると、その18人の枠から外れてしまう。高木自身、前回の天皇杯2回戦でのプレーが低調だったこともあり、その後のリーグ戦で3試合に渡ってベンチ外になった。その危機感に支配される中で前半が終わろうとしていた。
そうした中で、前半のラストプレーで千載一遇の場面が訪れた。ゴールまでの距離は35メートルほどと決して近くないが、角度的には正面。ボールをセットした高木は「決めなければ終わりだ」という思いでキッカーの位置に立った。
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