雨のち晴れのシーズン 西川周作は上昇気流に乗って来季へ【2017選手レビュー】
(取材・文)轡田哲朗
本来の西川は「静」のGK
西川周作にとっての2017年シーズンは、苦難の前半戦を乗り越えていかなければいけないものになった。「今までにないシーズンになった」と話した1年は、チーム戦術にも起因する失点増に苦しむスタートになった。
今季のスタート時点でチームを率いていたミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、あらためて昨季よりも攻撃的に臨むことを宣言し、キャンプから取り組んでいた。昨季にリーグ最少失点を記録した守備に手応えはあったのだろう。そこから、もう少し自分の理想とする方向へバランスの針を振っても大丈夫だと判断したのかもしれない。
そのことは、西川に大きな負担を掛けた。ボールポゼッションしながらカウンターを受ける傾向があったのはここ数年変わらないが、より決定的で危険なピンチが増えた。昨季に関していえば、相手がシュートを打とうという局面で味方が寄せてくれる、あるいはコースを限定してくれることにより、見た目上はファインセーブでも選択肢の少ない状態でタイミングを合わせられた。しかし、今季に関しては完全にオープンな状態でシュートを打たれる場面があまりにも多すぎた。
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