「クラブフィロソフィーの重要さを感じる」Jリーグキックオフカンファレンスが開催される
(Report by 河合貴子)
25周年を迎えたJリーグ
2018シーズンの到来を告げるJリーグキックオフカンファレンスが、華やかに開催された。北はJ1北海道コンサドーレ札幌から、南はJ3の沖縄のFC琉球まで38都道府県54クラブが一同に集結した。
第1部では、今シーズンの開幕にあたり村井満チェアマンが「今年開幕25周年を迎えることになりました。牽引してきたのはJリーグのビジョンがあり、38都道府県54クラブまで裾野を広げ、根を広げた25年だった。その根を深く張っていくことが課題だ」と話した。
そして、「25年前にジーコと共に幕開けした」と話し元日本代表監督であり現役時代は鹿島で活躍したジーコ氏のブラジルでの活動を紹介し「サッカーを通して学ぶことが多い。原点に返るまでだ」と力強く話した。
Jリーグが掲げる原点の1つは、国際交流である。今までにJリーグでプレーした外国籍選手は約1200人。ジーコ氏が、OB会長に就任して外国籍のOB選手ネットワークを作り、国際交流を深めていくことをあかした。
また、サッカーの水準の向上を図るために、Jrユースや子供たちの育成を再構築し、2030年にワールドカップでベスト4になるために育成強化をする。
そして3つ目に掲げたのは、豊かなスポーツ文化を振興することであった。Jリーグがプラットホームになって、ファン・サポーターとの絆を強くすることを誓った。その1つの取り組みが、今シーズンから導入されるフライデーナイトJリーグである。
また、ダゾーンではさらにカメラの台数を増やして中継を行う。村井チェアマンは、Jリーグ全ての監督に向けて「子供たちに見せられるサッカーを約束して欲しい」と懇願した。
Jリーグの事業紹介では、松永英機アカデミーダイレクターが『Jリーグが取り組む選手育成』について紹介した。
2015年から取り組んで来た世界で活躍できる選手の育成でアジアと世界を肌感覚で感じながらヨーロッパから学ぶために、海外遠征や海外指導研修、国際大会開催支援してきた中で、将来プロ選手になれる生産性が低い現状を報告。打開策として各クラブに対して取締役会と経営委員会、トップとアカデミーとの強い結びつきができた技術委員会のトライアングルにより、各クラブのフィロソフィーの構築を提案しプレースタイルの確立や原則を基盤にして自分たちのプレースタイルを定めながら選手を発掘し育成していくことなどを話した。
そして、松永アカデミーダイレクターは「フィロソフィーを逆算して、クラブが求める個を育成し体現できる選手。どのクラブも明確なフィロソフィーがあって、それに向かって進んでいる。今あるものをもっと良いものに」と熱弁した。
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