茂木力也がJ1デビューで感じた課題と手応え【河合貴子 試合のポイント/明治安田生命Jリーグ第33節湘南戦】
(Report by 河合貴子)
湘南に敗戦を喫して5位以下が決定
ACL出場権獲得に向けリーグ3位を目指す浦和の前に立ちはだかったのは、J1降格の危機にさらされている湘南であった。
試合の立ち上がりこそは、浦和が攻守にわたりアグレッシブな姿勢で主導権を握りセカンドボールをキッチリと広い湘南ゴールへと襲い掛かっていった。だが、この状況を打開するためにチョウ監督が動いた。11分にプレーが切れた瞬間、菊池俊介選手をベンチ前のタッチライン沿いに呼んで、中盤を逆三角形にして3-5-2としてシステム変更を指示したのであった。
これにより中盤を厚くした湘南は、ボールを奪うと素早く山﨑凌吾選手へと展開し、山﨑選手の周りを衛星のような動きで梅崎司選手がフォローに入るポジションを獲り、攻撃のリズムを作り出していったのだ。
そして20分、坂圭祐選手のロングボールをヘッドで山﨑選手が逸らして梅崎選手へと展開すると、梅崎選手は一気にゴール前へ得意なドリブルで持ち込み、トーキックでゴールを決めた。
西川周作選手は「彼の持っている力を最大限に出したゴールだった。トーキックだったので、少し難しいシュートだった」と本当に悔しそうに話していた。
この失点でゲームがより難しくなってしまった。5DFになった湘南のしっかりとした中盤のプレスに、浦和は苦戦をしいられてしまった。
それでもチャンスは作っていったが決めきれないもどかしさが募る中、56分に不運にも松尾主審がブラインドになってしまい、流れたボールを石川俊輝選手に拾われて菊池選手へと展開、茂木力也選手が身体を張って止めに入るも菊池選手の右足が一瞬早くゴールを決められて0-2。
77分には、興梠慎三選手が意地のゴールを決めるも1-2で湘南に敗戦を喫してしまった。
試合を通して浦和が放ったシュートは、湘南の9本に対して何と21本であった。逆転する力もなく、うまく湘南に守られてしまった。
この敗戦により、浦和は最終戦を残して今シーズン・リーグ5位以下が決まってしまった。
茂木力也は大きな一歩に
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