浦レポ by 浦和フットボール通信

「自分もヒラさんのように、このクラブで長い間、活躍し続けたい」プロ初ゴールの柴戸海が先輩の引退する姿をみて感じたこと【河合貴子 試合のポイント/明治安田生命Jリーグ代34節東京戦】


(Report by 河合貴子)

リーグ最終戦は勝利で終える

ACL出場権を獲得するために、浦和に残された道はただ1つ。天皇杯優勝だ。リーグ最終節・FC東京戦では、中3日で迎える天皇杯準決勝・鹿島戦を見据えて大幅にメンバーを入れ替えて挑んだ。

脳震盪から復帰した槙野智章選手、左ハムストリング肉離れで3試合欠場していた青木拓矢選手、前節の湘南戦を累積で出場停止となっていた柏木陽介選手たちにとって、ゲーム感覚やフィジカル面でも良い調整にもなる試合でもあった。

いくらメンバーを入れ替えたとはいえ、リーグ最終節のホームで負けるわけにはいかない。引退が決まっている平川忠亮選手を気持ち良くピッチへと送り込みたい思いと、巡ってきた試合出場のチャンスでしっかりと勝利に貢献し結果を残したい意地があった。

9分、柏木選手の左CKを李忠成選手が、ゴール中央でしっかり合わせたヘディングシュートが決まり先制!だが、縦パスを狙われたり、ボールを奪いに行ってもしっかりと奪い切ることが出来ず、ボールの軌道が変わってFC東京の選手へのプレゼントパスのようになってしまい攻撃のリズムがなかなか作れない厳しい展開になってしまった。

劣勢に立たされた浦和であったが、FC東京は決定機を生かせず前半を1-0で折り返したのだ。

しかし、後半の立ち上がりにディエゴ・オリヴェイラ選手に決められて同点にされると、スタジアムは重苦しい雰囲気に包まれてしまった。その雰囲気を払拭したのは、素早いリスタートからの柴戸海選手のヘディングシュートであった。

さらに68分には、アンドリュー・ナバウト選手のマイナスのクロスを李選手が左足のアウトサイドで合わせて3-1と突き放したのだ。

これで平川選手をピッチに送り込む舞台を整えてたと思った矢先の87分、途中出場の前田遼一選手が室屋成選手のクロスに合わせたヘディングシュートが決めて3-2。あっさりと崩された失点であった。

89分、最後の交代枠で柏木選手がキャプテンマークを平川選手の左腕につけてピッチへと送り出して試合を締めた。浦和はリーグ最終戦を3-2でFC東京を下し、5位で今シーズンを終えた。

柴戸のゴールはオリヴェイラの1つの成果

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