浦レポ by 浦和フットボール通信

双方の自己主張をぶつけ合った“殴り合い” プロ化にふさわしかった試合【轡田哲朗レッズレビュー/なでしこ第3節日テレ戦】

(Report by 轡田哲朗)

際の連続バトルを作り上げた浦和のサッカー

浦和レッズレディースは、2日になでしこリーグ第3節のホームゲームで日テレ・東京ヴェルディベレーザと対戦し、1-0で勝利した。最初に記しておきたいのは、このゲームはYouTubeのなでしこリーグチャンネルで無料視聴できるので、ぜひ見ていただきたいということ。1試合のサッカーとして質もエンターテインメント性も申し分のない90分間なのは間違いないと思うので、これを1つのキッカケにレッズレディースや女子サッカーにも注目してもらえると嬉しいと思っている。

この試合を面白くしたのは、両チームの監督が「勝ち方」にまでこだわった部分だと思う。つまりは、自分たちのストロングポイントをゲームの中で主張して、それによって勝利をつかむことを最初から最後まで止めなかったことで、ゲームがとても面白いものになった。

浦和の場合は、昨季リーグ優勝やカップ戦のタイトルに手が届かなかった。じゃあ、「その理由は何ですか?」という問いに対しての答えは、シンプルに言えば「ベレーザやINACに直接対決で勝てなかったこと」になる。リーグ戦ではベレーザと1勝1敗だったけれども、カップ戦では準決勝と決勝でベレーザに敗れ、INACにはリーグ戦で2敗だった。事実上、なでしこリーグは昨季からの流れで今季もおそらく浦和を含めた“3強リーグ”だと考えて良いけれども、優勝したければこの4試合で最低でも勝ち点7は取らないといけないだろう。

だから、森栄次監督はベレーザに対して「ギャンブル的なところもありますが」と話しつつ、浦和の選手たちの長所でもある局面強度を前面に押し出すサッカーを展開した。それが、相手ゴールキックの時に象徴されるオールコートプレスだった。

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