浦レポ by 浦和フットボール通信

「本当に強いチームだと証明するために皇后杯も獲り、初の二冠を狙う!」浦和レッズレディース優勝インタビュー柴田華絵選手

選手それぞれの個性が調和して、美しくかつ力強いハーモニーをピッチで奏でる。6年ぶりに女王に返り咲いた浦和レッズレディースは、チーム一丸となってサッカーを楽しむ心を持ちながら闘う強さがある。歓喜の輪の中心には、優勝カップを高らかに掲げる笑顔のキャプテン柴田華絵選手がいた。キャプテンという重責を担いながらも、その苦労を全く表に出さない。クスっと笑いながら暖かみをもってチームのまとめ役になっているキャプテン柴田選手に、改めて今シーズンの浦和レッズレディースを語ってもらった。(Interview by 河合貴子 協力:浦和レッズ)

キャプテンとして感じている、このチームの強さ

河合:愛媛戦で試合終了のホイッスルが鳴って優勝が決まった瞬間、優勝カップを掲げた瞬間、改めてどうでしたか?実感が湧いてきたんじゃないですか?

柴田:試合が終わった時に、みんなの喜びがいつもよりすごい雰囲気があって、優勝したんだなと感じました。

河合:今シーズンを振り返ってみて、これは優勝できると感じたターニングポイントはありましたか?

柴田:接戦をものにできるという試合が前半戦から多くて、1点差の試合も多かったと思いますが、終盤で勝ち切ることが出来たのは、去年とは違うと私自身も感じていましたし、みんなが自信を持ってプレーが出来ているということをすごく感じました。

河合:試合を見ていて、あうんの呼吸で可変的に動けているなと感じているんですが、それができるようになったのはどのような意識の下だと感じていますか。

柴田:去年やってきたことに加えて、質も高めつつ、全員が同じ画を描いて共有が出来ていました。あとはメンタル的にも成長していたんじゃないかと感じます。

河合:去年は優勝が見えていたけれども、ピッチの中でプレッシャーを感じてしまったのか、重たい感じがしましたが、今シーズンは違うなと思いましたが、去年との違いはどのような所に感じていましたか。

柴田:自信を持って試合に臨めていたというのはあります。優勝のプレッシャーも感じていなかったですし、逆にこの状況が楽しいなと感じていました。2試合を残して優勝できたことは良かったのですが、ワクワクが終わってしまったなという寂しさも感じてしまいました。

河合:愛媛戦の前にトレーニング取材をさせて頂いた時に、柴田選手がカメラに向かってピースサインをしてくれたじゃないですか。あれを見て、去年のピリピリした感じとは違って、良い意味で肩の力が抜けて、優勝に向けて楽しんでいる。それがピッチの中でも良い意味でのゆとりになっていたのではないでしょうか。

柴田:本当に良い意味で余裕がありましたし、自信があったというか、みんな生き生きとプレーが出来ていたと思います。

河合:2019年に森監督が就任した後で、柴田選手に取材した時に「サッカーがすごく楽しくなってきた」と話していたことが印象的だったんですが、どういった所が楽しくなってきたと思いますか。

柴田:あの当時、楽しくなってきていたと思います(笑)。自分がボールを触れる回数も増えましたし、ボールを持った時に色々なことが出来る楽しさがあります。ボールを持ってもサポートがたくさんあるので余裕もありますし、皆の距離が近くサッカーができているので、改めてボールを触ることの楽しさを感じています。

河合:ボランチになる前は、右サイドハーフで柴田選手がドリブルで仕掛けていくイメージでしたが、ボランチになって、すごくプレーの幅がひろがったと思いますが。

柴田:サイドハーフをやっていた時は、前めのポジションで、選択肢も少なかったので、自分で運ぶ、仕掛ける選択肢が多かったんじゃないかと思います。今は選択肢も多いですし、プレーの位置は以前よりも低いことが多いので簡単にプレーする選択肢も必要ですし、真ん中にいるので色々な所に顔を出せると思います。

河合:柴田選手は運動量が半端ない!森監督は、ピッチに12人いると表現していましたが、ご自身にとって運動量はどうでしょうか。

柴田:ありがとうございます(笑)。色々な所に顔を出して関わりたいので、自分で勝手に動いているというのもありますし、守備の部分でも森監督は切り替えの部分を重要視しているので、そこは意識をしてやっていますが、とにかく楽しいです(笑)。

河合:良い守備から良い攻撃に移るところで、ボランチ2枚がそれぞれの特長を生かしながら、うまくコンビネーションがあって、栗島選手が上がると柴田選手が下がったり、その逆もあったり、攻撃の選択肢も増えている中で、栗島選手との役割分担はどういった意識をしていましたか。

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