浦レポ by 浦和フットボール通信

表面化した過去の歪み リセットから始まった2020年と来季への希望

(Report by 轡田哲朗)

日本のトップ3に入るチームに見えますか? それは「ノー」

浦和レッズは3年計画と呼ばれた1年目にあたる2020年を、13勝7分14敗の10位で終えた。まず、その内容的な部分や当初の目標などは置いておくにしても、順位表の下半分で終わったシーズンに「普通より上」という評価は難しいので、単純に言えば「あまり良い結果が出なかったシーズン」という結論は避けられないだろう。

一方で、その成績が期待値をどれだけ上下したかという観点から見ると、上回ったとは思わないけれども、それほど大きく下回ったわけでもないと思っている。いくつかの要素はこれから具体的にするにしても、ほぼリーグ戦に集中できることが決まっていた中で普通にやったら勝ち点51くらい、7位か8位くらいのポテンシャルかなという感覚のあるチームだったので、標準的な振れ幅に収まっているという言い方もできるだろう。勝ち点51と妙に具体的な数字を出すのは、34試合のリーグ戦においてそれは1試合平均勝ち点1.5を意味するので、2試合を切り取れば1勝1敗だし、10試合くらいのところでいうと4勝3分2敗とかそのくらい。中団グループの中でもちょっと上の方が収まりどころかなというレベルのチームに見えた。少なくとも、クラブが公式に今季の目標に定めたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権獲得は、基本的にリーグ3位以内を意味するのだけれども、「このチームを見て日本のトップ3に入るチームに見えますか?」という質問に「イエス」と答えるのは無理がある。

リセットから始まったキャンプと、大槻さんの良いところ

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