浦レポ by 浦和フットボール通信

明本考浩がレッズに高い推進力をもたらす 栃木サポーターが圧倒された類まれなる能力とは【栃木番記者が解説する新加入選手取扱説明書コラム】

(Report by 鈴木康浩)

ルーキーイヤーから栃木を牽引

圧倒的なフィジカル能力が最大の武器。ボランチより前ならどこでもこなせるスーパーなハードワーカーだ。

開幕当初に担ったのは右サイドハーフ。いきなり圧巻のプレーを見せたのは5節のことだ。開幕4連勝中の大宮に対し、拮抗した試合の後半の勝負どころでさらにギアを上げるように強引にドリブル突破を仕掛けると、ペナルティーエリア内に鋭く分け入ってPKを誘ってみせた。ルーキーながら勝つための方法をわきまえた、実にふてぶてしいプレーだった。それは過去に栃木が勝ったことがなかった大宮の壁をルーキー明本が個人の力で超越してしまったという瞬間でもあった。

チームの得点力不足を補おうと明本がトップに配置されるようになると、それまで以上に”超”が付くほどのハードワークを見せて攻守を牽引していった。栃木がリヴァプールやライプツィヒが見せるストーミングを戦術として採用したこともあり、2トップにシンプルに入れるボールを多用する中で、明本は持てるフィジカル能力を遺憾なく発揮した。多少ラフなロングボールでも屈強なCBに競り勝ち、単独で決定機に繋げてしまうシーンが何度もあった。20節ジュビロ磐田戦では明本が相手ゴール前の混戦において優位性を発揮すると、相手から誘発した二度のペナルティーキックが勝利を導くことになった。

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