浦レポ by 浦和フットボール通信

様子を見てから引っ込めたリカルド采配 アナログゲーム的な駆け引き【轡田哲朗レッズレビュー/J第5節札幌戦】

(Report by 轡田哲朗)

試合内容を良くするのは「勝つ可能性が高いチームにしていく」こと

浦和レッズは17日のリーグ第5節、北海道コンサドーレ札幌戦を0-0で引き分けた。正直なところ、2月7日に沖縄県でのトレーニングキャンプ最終日の練習試合で大きな差を見せつけられた姿を記憶していたので、そこから1カ月ちょっとで逆転するところまでいくのは難しいだろうという感覚があった。そういう意味では昨季にも時々記したようなところで言うと、試合内容から見れば浦和は「勝ち点0.7くらい」とでも言うか、引き分けよりは負けの方が近そうなゲームであったから、結果に関しては前向きに捉えられる部分が多いと思う。

こういうことを言うと、「サッカーは内容よりも結果である」という反論を必ず受けるのだけど、個々の試合をブツ切りの単体で見ていった時にその言葉は正しいけれども、「勝つ可能性が高いチームを作っていく」という観点から試合内容は重要で、むしろその部分にフォーカスしていかないとチームは自転車操業になる。まして、今季のチームを見ればそれが許されるようなリーグの中で規格外のストライカーを抱えているわけでもないし、国際的な社会情勢やサッカーを取り巻く環境の変化を考えれば、昨季に柏レイソルで活躍したオルンガのような選手が来ることは期待薄で、そして仮に来ても短期間で海外に買われていくだろうから、試合内容を向上させていく過程を大事にするチームにしていくことから目を背けるべきではないだろう。

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