主導権は握るもゴールは遠く 福岡での敗戦から学ぶべきこと【河合貴子 試合のポイント/J第12節福岡戦】
(Report by 河合貴子)
大きな誤算も響く
ポゼッション率を高めてゲームを支配したい浦和と4-4-2のブロックを退き、激しくはめ込む守備からシンプルな攻撃を仕掛ける福岡との対戦は、0-2で浦和が完封負けを喫してしまった。どんなにボールを支配していても、しっかりと狙いをもってゲームをコントロールしていたのはアビスパ福岡であった。
前半の浦和のポゼッション率は74%にも関わらず、放ったシュートはたったの2本であった。西選手は「入りの部分で、やっていたことに、相手に驚いていた。(プレスを)はめようとしていたところで、全くはまらないボール回しができていた。それを、バランスを保って失点せずに続けていければ、必ず相手に隙が生まれたと思う」と無念そうな表情を浮かべた。
試合の入りは決して悪くなかった。狙い通りにしっかりとポゼッションしながら攻撃のスイッチを入れるタイミングを計っていた。だが、まさかこんな形で先制点を奪われるとは思ってもいなかった。事の発端は、渡選手のプレスからマイボールに出来ずに早めのリスタートとなったFKで福岡が攻めに出てきた。そして、しっかりとクリアーボールを拾われ、志知選手がアーリークロスを前線のブルーノ・メンデス選手にめがけて放り込むと、キャッチングに出た西川周作選手が明本考浩選手と交錯しファンブル。そのこぼれ球に素早く反応したブルーノ・メンデス選手に無人のゴールへと流し込まれてしまった。
(残り 2636文字/全文: 3243文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ