リカルド監督が考える理想のゲームの締め方とは
(Report by 河合貴子)
勝ち点をしっかりと積み重ねるためにも必要な術
試合を華麗にシャットアウトするゲームの締め方は、難しいところがある。YBCルヴァンカップ・アウェイ柏戦でキャスパー・オーランド・ユンカー選手が先制点を決めたが、後半にアンジェロッティ選手に2ゴールを決められ、さらに84分に古賀選手のダメ押しの3点目が決まった瞬間、柏を愛する人々は勝利を確信したはずだ。だが、絶対に負けたくない浦和魂でアディショナルタイムに伊藤敦樹選手と関根貴大選手のゴールが決まり、同点に追いついた。柏にとっては、魔のアディショナルタイムであっただろう。
リーグ仙台戦では、2-0と浦和がリードする中で当然のように仙台は果敢にゴールへと襲いかかってきた。86分には、途中出場のマルティノス選手がカットインして古巣相手に強烈なシュートを放ってきた。見事に鈴木彩艶選手がファインセーブをしてゴールを死守したが、もし失点をしていたらと想像するとちょっと怖くなってしまった。現に首位を独走する川崎が5月12日に仙台と対戦した時に、83分に三苫選手のシュートが決まり2-1としゲームを締めに掛かったところ90+5分にマルティノス選手のゴールを許し2-2の引き分けにされてしまったのだ。
得点差にもよるが、リードをしているときの残り10分の闘い方だ。クローザーの役割を担った選手をピッチに送り込むことで、守備的なメッセージをピッチの他の選手に伝えチームの共通意識を高めて逃げきり体制を整えてゲームをしっかりと終わらす監督もいる。奪えるゴールはすべて奪うと攻勢を仕掛け、強烈なダメージを対戦相手に与える監督もいる。監督のフィロソフィによって、様々なチームのスタイルがあるのは当然のことだ。
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