浦レポ by 浦和フットボール通信

ルヴァン杯1位突破 西川周作が「一番気を付けていた」と警戒していたこととは【河合貴子 試合のポイント/ルヴァン杯横浜FC戦】

(Report by 河合貴子)

グループリーグを首位突破

「僕は、みんなと一緒に決勝に行きたいです!」と雄々しい西川周作選手の姿が埼玉スタジアムにあった。混戦となったYBCルヴァンカップ・Cグループ、浦和は横浜FC戦を2-0の完封勝利を飾りグループリーグ突破を1位で決めた。

リーグ戦、アウェイG大阪戦から中2日で迎えたYBCルヴァンカップ・横浜FC戦。浦和がグループリーグ突破するには、勝利あるのみであった。G大阪戦から槙野智章選手、柴戸海選手、小泉佳穂選手を起用し、怪我で出遅れていたトーマス・デン選手を初先発させ8選手を入れ替えて挑んだ。

試合開始から主導権を握ったのは、浦和であった。守備の時は、前線からはめ込むアグレッシブなやり方と帰陣を早く4-4-2のブロックを作り臨機応変に対応しながら、攻撃時には柴戸選手をアンカーに置き、小泉選手と武田英寿選手がシャドーを任され4-1-4-1とスムーズに移行する。しかも、5レーン理論に基づいたポジショナルプレーで、サイドハーフの関根貴大選手と汰木康也選手がボールサイドにスライドしながらトップ下のポジションへと入り込んだり、チーム全体で流動的にシンクロして攻撃のリズムを作り出していった。

リカルド・ロドリゲス監督は「技術的にレベルが高い選手たち、汰木、小泉、武田、興梠もそうですが、彼らが絡み合いながらやれたプレーと、宇賀神、山中と後ろから攻撃参加に出ていける選手達がいたので、非常に良い攻撃が出来たと思う」と満足げに話した。

開始3分、山中亮輔選手、汰木選手、興梠慎三選手、小泉選手の距離感の良い攻撃のリズムが生まれた。山中選手からの縦パスを汰木選手がスルーし、興梠選手が受けて左外のレーンを使った汰木選手へ、そして汰木選手からスルーパスに抜け出した小泉選手が小気味の良いターンで逆サイドへとパスを送り走り込んできた関根選手が決めて先制点が生まれた。

ワンタッチの展開でポンポンとリズミカルに、そして大胆にスルーパスを送り、相手のGKを誘い出して冷静に逆サイドで決める美しいゴールであった。主導権を握り前掛かりになる浦和であったが、狙いが分かるがパスを引っかけてしまい横浜FCのカウンターを仕掛けられてしまうシーンがあった。

10分、カウンターで抜け出したマギーニョ選手がエリアの外に飛び出した西川選手と1対1。マギーニョ選手はループシュートを狙ったが、これを西川選手はなんとヘッドでクリアー。

西川選手は「あそこから横にシュートがきたら、手ではいこうとは思っていなかったので、足が出るぐらいだったかと思いますが、一番嫌だったのはドリブルで来られることだったかと思います」と安堵の表情を浮かべていたが、マギーニョ選手との駆け引きで非常に冷静な対応をしていた。

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