浦レポ by 浦和フットボール通信

広島対策で完封勝利 槙野智章が語った固いディフェンスを保っている要因とは【河合貴子 試合のポイント/J26節広島戦】

(Report by 河合貴子)

広島を完封してリーグ戦3連勝

Jリーグ中断明けの変則的な9連戦の折り返し地点となったリーグ広島戦、天皇杯・京都戦とリーグ徳島戦を経て関西遠征から『聖地』浦和駒場スタジアムに戻って迎えることになった。

浦和のスターティングイレブンは今シーズン加入の新戦力たちが名を連ねて、まさに『新生浦和』を感じさせた。システムも基本は4-4-2であるが、攻撃時には槙野智章選手を真ん中にしてアレクサンダー・ショルツ選手と岩波拓也選手の3バックとなりダブルボランチの伊藤敦樹選手と平野佑一選手が縦関係になったり、5レーン理論に基づいて江坂任選手がピッチの中ぎみのポジションを取ったり、3-4-2-1とかなり可変的な動きが見られた。

今シーズン、対戦相手が3-5-2や3-4-3のシステムのときに中盤やサイドで数的優位を作られて苦戦を強いられた経験がある。また、相手が5バックになり浦和がポゼッションしてもなかなか崩せない試合もあった。3-4-2-1の広島に対して、リカルド・ロドリゲス監督は見事な策を練ってきた印象だ。そして連戦で思うように戦術練習の時間がない中、選手たちの理解度の高さを垣間見ることができた広島戦であった。完成度はまだ低いとはいえ、広島を1-0で下して公式戦3試合連続となる完封勝利を飾った。

アグレッシブに前線からプレスを掛けてくる広島に対して、浦和は攻守の切り替えはやく徐々に主導権を握りだした。11分、キャスパー・ユンカー選手のポストプレーで空けたスペースに江坂選手がオフ・ザ・ボールの動きで走り込み、伊藤選手からのスルーパスを受けてシュートを放つシーンがあった。GKの大迫選手にセーブされてしまったが、綺麗な崩しであった。

待望の先制点が決まったのは、15分だ。平野選手からクサビの縦パスを受けた伊藤選手のスルーパスをオフサイドギリギリのところを抜け出して放った関根貴大選手のシュートのこぼれ球に対してユンカー選手がしっかりと走り込んでゴールへと流し込んだ。

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