浦和式ゼロトップが機能して完勝するも、今後に向けて課題としたい所【河合貴子 試合のポイント/J29節C大阪戦】
(Report by 河合貴子)
3カ月ぶりの埼スタ開催を勝利で飾る
台風14号は温帯低気圧に変わったが、ピッチに降り注ぐ静かな雨の中で選手たちは躍動し続けた。公式戦8試合無敗と好調の波に乗る浦和は攻守においてゲームを支配し、C大阪に2-0で完封勝利を飾った。3ヶ月半ぶりの埼玉スタジアムでの開催に、勝利の花を添えることになり、心地よい雨となった。
前節の横浜FC戦で温存していた平野佑一選手がスタメンで起用された以外は、そのままのメンバーで『浦和式ゼロトップ』で臨んだ。一方、11連戦と過密日程の中のC大阪は、15日水曜日に開催されたACLラウンド16・浦項戦からスタメンを4選手入れ替え、西川選手と加藤選手の2トップにして挑んできた。
浦和のキックオフで始まった試合は、立ち上がりから激しく前線からプレスを掛けてくるC大阪をうまくいなして浦和が主導権を握っていた。10分、明本考浩選手がインナーラップし、逆サイドでは酒井宏樹選手がオーバラップして両サイドバックが高いポジションを取ると、センターバックの間に平野佑一選手が下り、そこから斜めの楔のパスが関根貴大選手へと入った瞬間に、浦和の鋭い攻撃がC大阪のDF陣を切り裂いた。関根選手のスルーパスを小泉佳穂選手がスルーし、タイミング良く抜け出した江坂任選手がGKの動きを冷静に見ながらゴール右隅へと流し込んだ。
幸先の良い先制点が決まると、13分には平野選手がボールを奪うと素早く江坂選手、小泉選手とショートカウンター気味に展開し、小泉選手がためを作りながら切り替えして上げたクロスに江坂選手がヘディングシュートを放つも、キム・ジンヒョン選手の右手1本に阻まれてしまった。
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