浦レポ by 浦和フットボール通信

レッズレディースが皇后杯3年連続決勝進出!攻撃に課題も「後ろが固まってきた」

(Report by 河合貴子)

菅澤のPK弾で決勝進出

天皇杯、皇后杯のアベック優勝を目指して三菱重工浦和レッズレディースは、決勝の舞台へと勝ち上がるためにお正月を返上し皇后杯・準決勝に向けて準備をしてきた。準決勝の相手は、なでしこリーグ1部に所属しWEリーグ参戦を視野に入れているセレッソ大阪堺レディースであった。WEリーグのノジマステラ神奈川相模原、アルビレックス新潟レディースを倒して勝ち上がってきた勢いと平均年齢19.9歳と学生を中心にしたチーム若さあふれるC大阪だ。

楠瀬監督は「厳しいゲームになる」と試合展開を予想し「手を抜いたり、油断したら足元をすくわれる」と選手たちに檄を飛ばしてピッチへと送り込んでいた。気温4.2℃と底冷えがする中、浦和は集中力を切らさずに攻めて、攻めて攻め続け、77分に菅澤優衣香選手がPKを決め1-0でC大阪を下して3年連続決勝進出を決めた。

浦和は、2-0で完封勝利を収めた準々決勝・サンフレッチェ広島レジーナ戦のスターティングイレブンで菅澤選手をワントップにした4-2-3-1で挑み、一方のC大阪は、中盤にアンカーを置いた4-3-3であった。

試合開始早々にビッグチャンスを作ったのは、C大阪だ。3分、前線からの激しいプレスで岩本選手がボールを奪うとショートカウンターで小山選手がシュートを放ってきた。だが、決定機を決めきれなかった。90分間でC大阪が放ったシュートは、この1本だけだ。試合を通してボールを支配し続けていたのは浦和であった。C大阪は何とかマイボールにしようと球際に厳しく激しいプレスを掛けてきたが、「勢いよく(プレスに)くるぶん逆を突ける」と猶本光選手が話すほど浦和は非常に冷静に対応して主導権を握っていた。

そして、攻守の切り替えも早くボールを失ってもすぐに奪い返したり、セカンドボールを拾ったりと厚みのある攻撃を仕掛けていった。10分には、猶本選手の右CKの崩れから菅澤選手が放ったボレーシュートはクロスバーに直撃。15分、菅澤選手のキープから塩越柚歩選手のスルーパスに抜け出した猶本選手のシュートのこぼれ球に素早く反応した塩越選手のシュートはGK山下選手のスーパーセーブで先制点を奪うことができなかった。

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