浦レポ by 浦和フットボール通信

3年計画と標準装備 現代サッカーとスマートフォン【沖縄キャンプ現地レポ番外編】

(Report by 轡田哲朗)

3年計画ラストイヤーは、次の「●年計画」のゼロ年目であるべき

浦和レッズは現在、2022年シーズンのスタートに向けて沖縄県トレーニングキャンプを実施している。30日には非公開でサガン鳥栖とトレーニングマッチを行ったので、31日はオフになった。そうしたタイミングなので、あらためて浦和レッズの3年計画と現代サッカーの関連を考えてみたい。

今季はリカルド・ロドリゲス監督の2シーズン目でもあるし、2019年の年末にクラブが打ち出した3年計画の3年目。もちろん、来季以降も浦和というクラブは続いていくし、いわばこの2022年は次の「●年計画」におけるゼロ年目でなければいけない。それが大切な継続性ではあるのだけど、1つのチェックポイントとしてきちんと見直しをする節目のシーズンという言い方は許されるだろう。

浦和を見ていく上では、2012年にミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任したタイミングというのを年表の上でもポイントにすべきだろう。ミシャの愛称で知られる彼のサッカーは、現代サッカーでよく言われる「5レーン」の最たるものとすら言える。マイボール時に最終ラインが3枚から4枚に変化してボランチのうち1枚が中央を取る。ウイングバックは高い位置まで進出し、5トップ状に構える。時に「ゼロボランチ」と呼ばれるようにして、最終ラインにダブルボランチまで下がる場面もあったが、結局はこの5レーンに対して2枚ずつ配置されるという点では変わらない。そして、レーンの中で人が前後に動きながらボールが斜めに動くことで守備網を壊していく。だから、5レーンを意識した攻撃という点では、ミシャ・サッカーはJリーグの中でも欧州でスタンダードになりつつある物を先取りした面がある。

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