浦レポ by 浦和フットボール通信

4戦連続で後半に勝ち点を落とす展開 優勢と勝利のラインをつなげるために【轡田哲朗レッズレビュー/J10節川崎戦】

(Report by 轡田哲朗)

小泉をサイドハーフ起用、ユンカーや大久保がベンチに戻ってきた

浦和レッズは2日のリーグ4試合目、川崎フロンターレとのアウェーゲームに1-2で敗れた。この試合は第10節の先行開催だが、そうやって節単位の数字よりも「●試合目」の方が分かりやすいだろうから、消化試合数と節の数が一致しない時はこのパターンにしようかと思う。

大きく言えば、この試合は前半にかなり上手くゲームを運んで優勢にゲームを運んだが、後半にそれをひっくり返された。振り返ってみれば、京都サンガFC戦は(0-0、0-1)で敗戦。ヴィッセル神戸戦は(2-1、0-1)で引き分け。ガンバ大阪戦は(0-0、0-1)で敗戦。そして川崎戦は(1-0、0-2)で敗戦だった。つまり、もし前半終了時点で試合が終わっていたら得られた勝ち点より、必ず悪い結果で終わっていると言える。前半だけのスコアを集計すれば3得点1失点、後半だけでは0得点5失点と数字に表すこともできる。どこに勝ち点を失っている要因があるかは、分かりやすいのではないだろうか。

この試合は、小泉佳穂を左サイドハーフの位置に置いて、いわゆるサイドアタッカーとして機能できるタイプは関根貴大の1枚で始めた。ベンチにはキャスパー・ユンカーと大久保智明が戻ってきたので、松崎快と合わせて3枚の攻撃的なカードを手に持って試合を始めることになった。もっとも、その3人がピッチに送り込まれた後半30分以降については様々な問題が表面化して期待していたような効果は得られなかったが、3月中にあと3試合を戦うことを考えても人数が揃ってきたのは喜ばしい。

ボランチでは岩尾憲が出場停止だったので、柴戸海と伊藤敦樹が組むことになった。2月12日の富士フイルムスーパーカップとは違ったゲーム展開で、むしろ自分たちからボールを握りにいった。柴戸と伊藤の組み合わせになる時は、昨季から見てもあまり彼らが最終ラインを出入りせずにボールを運ぶ。それによってセカンドボールやカウンターに対する強度を確保できるという点で、岩尾や平野佑一が入った時とはまた違った持ち味がある。

狭いエリアに引き込んで、広いところへ展開していく攻撃

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