施されたメンテナンスと役割ベースの位置取り 流動性を生み出すもの【轡田哲朗レッズレビュー/J第5節磐田戦】
(Report by 轡田哲朗)
ユンカーが今季初スタメン、犬飼が最終ラインでショルツと組む
浦和レッズは19日のリーグ7試合目、ジュビロ磐田とのホームゲームに4-1の勝利を収めた。この試合はキャスパー・ユンカーが今季の初スタメンで前半をプレーして、チームはその効果がはっきり現れて3得点。後半は新戦力のダヴィド・モーベルグが入れ替わって出場し、名刺代わりのデビュー弾で追加点。磐田にはハッキリと問題になる部分があって、それが表面化しないようにする修正が後半途中にされたあたりで膠着したものの、相手の弱点やまずい部分を突いて上回るのは勝負事の鉄則だから、その意味でも間違いなく浦和が勝利に値する試合だった。
リカルド・ロドリゲス監督は前日会見の時点で磐田の出方をかなり把握しているだろうというのが伺えるような言葉がちらほらあって、セットプレーで先制点を決めた犬飼智也も「スカウティング通り」という言葉を何回か繰り返した。「敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず」なんて大昔から兵法書に言葉が残るくらいで、この試合に関してはリカさんの長所が多く出たと言って良いだろう。その辺のところは、サガン鳥栖戦のレビューで記したことと関連してくる。
スタメンはユンカーの他に犬飼が入ったことと、センターバックとボランチの左右が通常とは逆になっていることが特徴的だった。後半はこれがそろって元に戻るのだけど、その辺は周囲との関連があるので順番に見ていこう。
ショルツの前に入らなくなった岩尾と、トリガーになるポイント
この試合ではダブルボランチが岩尾憲と伊藤敦樹で、センターバックがアレクサンダー・ショルツと犬飼智也だった。過去に何回か、岩尾がショルツの前にフタをするように流れt来るプレーに疑問を呈したが、この試合ではそこが完全に「メンテナンス」されていて、双方の良さを生かし合う関係が生まれつつあった。この試合に関しては、ちょっと図を多くした方が分かりやすそうな気がするので、そのように進めてみたい。
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