浦レポ by 浦和フットボール通信

Jリーグが6月から声出し応援の実証実験へ 野々村チェアマン「サッカーにとって声はすごく大事」

Jリーグは、ウィズ・コロナでのスポーツ観戦をさらに充実させるために、Jリーグの各試合において、効果的な感染症対策を講じながら声を出して応援できる「声出し応援エリア/声出し応援席」を段階的に導入していくことを決定したと発表した。

政府の基本的対処方針に基づき実施するもので、6月上旬~7月にかけて数試合で運営検証を行い、その後、希望するすべてのクラブが声出し応援エリアを導入できるよう進めていく。

対象試合は、開催地の自治体に相談、情報共有を行い、カシマスタジアムでのルヴァンカップの鹿島戦、味の素スタジアムでの東京ヴェルティvsいわてグルージャ盛岡戦で、第1ステップの試合を行い、ホームビジター3000人までのトライアル。ステップ2は6試合程度を選定して、ホームビジターあわせて7000人でのトライアルとなる。ステップ2に拡大していくにあたっては、過去の実証実績があるスタジアムを優先して、クラブとして希望する所を見て検討していく。また声出しエリアはスタジアムによるが、基本的にゴール裏になる。

Jリーグの声出し応援の運営検証に関するメディアブリーフィングが行われて、野々村チェアマンが想いを語った。

―海外に比べて応援が戻ることに時間がかかっているには、応援文化が日本の文化になっていないからなのか

「今、日本でどういう方針でコロナ対策が行われているか。ここまでもJリーグとしては政府の基本的な対処方針に基づいて、どうやったらサッカーを続けられるか、お客様を入れられるか、皆様と協力してもらいながらここまで進んできてきている。海外のチーム、また海外のリーグがどうぞ声を出してくださいといっているわけではない。国としてのやり方がある中で、僕たちはどうやって生き残っていこうかということが基本的な考え方にならざるを得ない。サッカーにおける応援が文化になっていないよね?というのは僕も本当にそう思います。もう少し早く本来の姿に戻さないといけないということを、より多くの人が思ってもらえるように、サッカーはしていかなきゃいけないと強く思ってます。ただし、おっしゃるようにまだそこまでの認識が日本の国内においてはされてないことも、もちろんあると思うので、今回100年に1回起こったような事態ではありますけど、僕としては応援が大切だと思っていて、これは日本が誇れる部分だと思っています。海外の人たちが応援する姿ももちろん壮観で素晴らしいですが、それとは違った本来のJリーグのチャントを含めた応援のスタイルっていうのは、これはこれで僕は世界のサッカーの中でも素晴らしいものだと思っている。それをもっと日本の人たちにも伝えていけないなという思いは、今まだ声が出せないということも含めて、日本におけるサッカーの価値観をまだまだ示せていないという思いはあります。それでも今の日本のコロナの政策の中でいかにして前に進めていくかっていうことをやってはいるので、自分がチェアマンになって2ヶ月間でようやくここまで進めてくることはできたという見方はありながら、もっとサッカーの魅力とか価値を今後伝えていかなきゃいけないなと感じてます」。

(残り 2866文字/全文: 4166文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ